BLOG : 2016

津奈木滞在記(番外編)

10月18、19日に津奈木中学校で美術の出前授業をやらせていただきました。

美術を教える、絵を教える というのはすごくむつかしいけれど

わたしが絵を描くことで どういう力を身につけていけているか

そういうことを考えて

「ものをみる」という力とそれに費やす時間 それが 筋力や国語の勉強の能力などと同じように 生きていく上ですごく大事で 「ものをみる」力によって タフに生きていける その可能性

それをみんなで一緒に経験できる時間にしようと思いました
結果 ほーーーんとにたのしかった うれしかった 初日の最初の時間は 焦り(授業50分てみじかすぎる!)もあったけど だんだんペースもつかんできて
どこが大事なポイントか どのようにそこへ生徒を導けるか

そういうことをすこしづつ やりながらわたしも学んで

なんやかや 自分が一番 いろんな経験や学びをしたような気がします

ありがとうございました!

 

 

 

↓前日の夜から石田さんちに宿泊 実家に帰って来たみたい

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風呂あがったら ビールとつまみが用意されてた!!

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ひさしぶりに通った この高架 奥の高速道路がまたのびている

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住んでいた家

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美術館 夕方 窓から日が射していた 夏はなかった?と思う

日の角度が変わったかな

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一日目の授業が終わった夜 婦人会のみんながごはん持ち寄ってくれた!
タチウオも久しぶりに食べた!つるのさんありがとう
みなで食べるひさびさごはん 美味しかった

あはは あはは って 笑った 呑んだ

 

img_2867授業の準備 良い美術室なんだ! 校舎よりくつろげる がぜん

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山の稜線を下書き (下川さんと洋服しましまかぶりました)

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起立 礼 おねがいします!! とか言われて。。そわそわ

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題して「みんなの点が山に成る」 これは 滞在中の夜のワークショップ行ったものを中学生120人分にアレンジしたもの
まずは簡単に 「ものをみること」についてお話
近くから遠くへ 描くことで 経験していく

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細かいことはそこそこに とにかく描いてみる わたしが
「緑の丸を6個!」「ハンバーグ型の丸を10個!」「お団子3セット!」など次々お題をだし まじめな中学生たちはせっせと とにかく画面をうめていく

近く、目の前のことに取り組む姿勢 集中力 素直さ 求められますね

 

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なんだかよくわからないまま埋めた緑の画面 できあがった人から 裏にかいてある番号のところに 貼っていく

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最初のクラスは3−2 ほらだんだん 山に成ってきましたよ

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できたあ! このとき 目線が 遠くへ飛躍する 自分の描いた絵が 大きな山の一部になる

山のぼりをして 頂上についたときのような なんともいえない感覚

思わず歓声が沸く ただこれだけの経験 でも この「ものを見る ものを描く」

それを一緒に体験できた わたしは嬉しい

 

 

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次の授業まで 美術室でお茶飲んで休憩 おちつくわ〜
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1〜3年まで 次々やります 毎回おなじことしても 飽きない!
面白い ひとつとして同じ物が無い 絵

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山がふえてきました ワクワク!

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一枚一枚寄ってみても良いし 遠くからみても良い

視点が ズームインズームアウトをくりかえす そのたびに

なにか心がうごく

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全学年 できました! 空をぬる

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完成〜〜〜 実物はもっともっと 良いんだよ

自分の眼でみると いろいろなところに眼が動いて 捉えて 引いて 寄って

この 画面埋めきらなかった 余白の多いかんじもまた 中学生の のびしろを感じました 山に さわやかな風がふきぬけるよう

授業はじめるまえは 言いたい言葉がたくさんあったけど

絵をみたら 一緒に絵をみたら それでいいや と思った

中学生に 言葉で伝える言葉にしてもらう のはまだまだ 大変 だけど 一緒に絵をみて

そんとき それで わたしの言いたかったことは 伝わっているなあ と

思った 最後は 絵をみながらすこし感想を言い合って

それで おしまい 絵のまえで中学生に会えてよかったです

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美術の先生が壁に 生徒たちがつなぎ美術館に来てくれたときの様子を貼ってくれていた! ひとりひとりの 鑑賞シート ぜんぶよんだ うれしかった

改めて 絵を描くこと は 暮らすことだし みることだし 遊ぶことだし

はなすことだし 知ることだし ものごとの判断のひとつの指針だし

人と出会うことだし 人と自分をわけることだし なんだしかんだし

わたしにとっては あらゆるものが 絵に成る 絵と成すんだなあ

 

 

つなぎ美術館の展示は11月27日まで ひさしぶりに自分の絵みたら

すごく良かった笑! のびのび より素直に 一生懸命に 変なこだわりなく まっすぐ見つめている そういうものになっている気がします
そこからでてきた絵は わたしを次に進ませています

どうぞ 観に行ってくださいませ ませ!!

 

京浜島制作メモ(1)

家から京浜島まで絵をかきに自転車で通っている

片道50分の旅 ぜんぜん長くない 路がおもしろすぎる

滞在制作ではないものの 去年の大原美術館 今年のつなぎ美術館でのレジデンスあたりから 絵を描きにいく その場所への 路 というものと自分の絵がとても関係してきている

路はすごい 行き帰りの路は

とてもたくさんのことをひとりで考えてひらめく時間だ

路には 過去も未来も同時にあるように思う そこを走っている間は

地層みたいに重なっていくつもの時間が同時にやってくる

京浜島までの路は わたしにとって特別な路だ

小学校までの記憶では 歩く路で常に町工場のなにかの機械の音がしていた

一階が工場で 二階が住居という建物がたくさんあって 多摩川沿いには大きな工場が並んでいた

今は大きなマンションや新築の一戸建てにほとんどとって変わったので なんとなくわすれていたけれど 京浜島へ向かう路には そういう景色がある

そこの一帯を通る時 記憶の底にあったような風景の感覚がチカチカッと身体を通り過ぎる

ここを知っている! という景色にも出逢う

自分の中の 過去から今がぐにゃあ〜っとかきまざるようなかんじ

たった去年の景色や 大昔の景色 新しい景色 近くを通っていたけど知らなかったいくつもの路

ぜんぶいっぺんに現れる

町工場の中を通り過ぎるとき 旧呑川緑地という かつての呑川跡を通っていく

かつての川 都市において 河は路

まだ通いだして数日だけれど 行き帰りがすごいたのしすぎる

都市は わたしの嫌いな 夕方と夜の境界のさみしすぎる時間帯を 人の灯りで照らしてくれる だれかがいるってことが ホッとする

その色

その時 すごく良い

帰り道 だれかとビール呑みたくなるのはこの時間

通勤通学の人たちの多さ みな 実はおなじ夕方やおなじ朝の中にいる

すれ違うだけでも 同じ風景の中にいる

人の灯りでできた街

夕方の商店街とか それぞれ家路につく姿とか

工場の灯り 羽田空港 飛行機 海(津奈木とはぜんぜんちがう)

なんか 思うことがたくさんある

それを絵にしていけたらいいな

生きる中で その路を通る一回生 どんな景色も 特別になる

写真 メモメモ

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浜松町の貿易センタービルからみてみた景色 ぐるっとみれる

高すぎず良い

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京浜島の つばさ公園 目の前はもう羽田空港 泳いでいけそう

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借りてるアトリエ BUCKLE KOBO でかい
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この日はイベントがありました
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人は住んでいない 警察来ない 路上駐車し放題 土日はゴーストタウン

<行き道>

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京急線 すき

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旧呑川緑地 川だった くねってる

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海につきあたる

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向こうは昭和島

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トンネルやらもあってアドベンチャー

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京浜島に渡る橋

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となりは旋盤工場 まじかっこいい現場

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地域猫も居る 寝てる

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まじかっこいい 工場も働くおじさんも

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一郎くんが遊びに来たり

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自分でつくったお茶くれたり

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ちょうど京浜島が高田純次の「じゅん散歩」にでるっていって近所の工場のおじさんたちと集まってテレビみたり

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でてたり

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トーリーもでてたり

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ねこが絶妙な距離感で来たり します

<帰り道>

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橋は立ちこぎでのぼる

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富士山のシルエットとへんな雲

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でかい月

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夕方の京急線

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津奈木からの連続で もう制作フルスロットル

毎日が楽しくて仕方ない

時間がない 時間がない ということはもう ぜんぶ時間泥棒のせいにした

そうしたら 楽になった

時間のために描いてるんじゃねえ!今 この路を通ること 描きにいくこと自体をやっとるんじゃ!

12月あたままで そんな暮らし

 

津奈木滞在記(15)完 これから

4ヶ月ぶりに東京に戻って来たばい

帰り道というのはいつも大事で みなに見送られて一人に戻った瞬間から

この4ヶ月で自分がどう変わったか 新しく何が見えて来るか 大事な部分はどう残っているか 色々分かる

それは言葉や思考でもわかるけど 主に眼で 眼が 景色を見る眼が洗われている

帰りのオレンジ鉄道からの景色はさいこうでした 半分宙に浮いているような

でもしっかり足元が確かめられるような 自分の内側をほぼ転写するような外の

綺麗な景色 きらきら光る海 木々 家 道 コンクリート 田んぼ

自分で描いた絵に自分の眼が異化されている
でもそれはすべて もともと外にあった

滞在中浮かんだ言葉のひとつに

「眼に見えている全てが理想 それを絵にする遅さが現実」というのがあって

その 遅さ もどかしさにずいぶん頭を悩まされたけど

もうその全ては既に外にいつもあるんだ というのは とてもホッとする

でも それでも自分で絵にするんだけど したいんだけど

ともかく 羽田空港に降り立って 馴染みの駅まで行った時 津奈木町からしたら考えられないくらいの人間が片時もとまらず でもスイスイと 互いにぶつからずに高速でお互いを認識して それぞれの道をスクランブルしている中へ

一瞬で自分も飛び込んだ そんで スイスイ動いた

そのことにとても感動した

ひとつのまちからでると いつも東京に帰ってくる訳だけど

そうすると やっぱり此処も面白いしすごいし理想がある と思う

年末までは 次の絵にもうとりかかって完成させなければならない

今度のフィールドは 家 大田区 羽田 京浜島

私の生まれた土地 小学校の途中までしかいなかったけど 大学で戻ってからはもうずっと住んでいるこの場所を 改めて また絵をかきながら発見していこうと思う アトリエになる京浜島まで下見に行った時 東京と言えどぜんぜんこれまで知らない大地のかんじ でも 生まれた場所の 町工場の雰囲気や音が懐かしいかんじもあって すごくドキドキした

モノレールからみる東京の羽田地域は 未来都市みたい

でもそこにもやっぱり人が居て なんかつくってる わたしにとっては想像もできないものをつくったり 運んだりしている

毎日また 家から京浜島まで自転車1時間の旅! 脚力つけるぞママチャリだけど

津奈木滞在記は一応完だけど 今月は津奈木中学校に美術の授業をしにいくし

撤収もいくし 終わる感じは無い それでも一区切り

お世話になったみなさま まだまだお元気で

見に来てくれたみなさまありがとう!会えてよかった

まだ展示やってます!ぜひ!

ありがとうございました !

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まちの人 そとからの人 一緒に会えてうれしかった

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わたしの主治医!スーパー治療家目指しているごみふみ

受験生なのにきてくれてありがとう 風邪治してくれてありがとう すごい効く

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カイエンとも会えた もう絵が無い海 私のだった海

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可愛い

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顔だよ〜

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口はリアル入れ歯だよ〜

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念願の!!蜂楽饅頭のコバルトミルクをお店で食べた もう思い残すこと無い

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鹿児島からなぎちゃん 笑顔がピカー

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つるのさん作タチウオ 字がきれい

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ピカピカのタチウオ もうしばらく食べれませんな

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最後の婦人会ごはん ほんとうに 心から 何よりも美味しかったこの時間

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人が来ると 恥ずかしいから監視カメラでみてました

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元気でねクロ

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午後3時はおやつ 最後のおやつ時間

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一緒に絵をみて

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お見送りありがとう!!!!!!!!!!!

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楠本さんが手を振る

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振る

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まだ振る 楠本さんと出逢ったおかげで津奈木にこれました

ありがとう まだまだこれからも

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オレンジ鉄道は 良い電車だよ

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この景色がわたしの新しい視点 このまちで獲得した新しい自分の

ものをみる目線

ありがとうございました