京浜島制作メモ(1)

家から京浜島まで絵をかきに自転車で通っている

片道50分の旅 ぜんぜん長くない 路がおもしろすぎる

滞在制作ではないものの 去年の大原美術館 今年のつなぎ美術館でのレジデンスあたりから 絵を描きにいく その場所への 路 というものと自分の絵がとても関係してきている

路はすごい 行き帰りの路は

とてもたくさんのことをひとりで考えてひらめく時間だ

路には 過去も未来も同時にあるように思う そこを走っている間は

地層みたいに重なっていくつもの時間が同時にやってくる

京浜島までの路は わたしにとって特別な路だ

小学校までの記憶では 歩く路で常に町工場のなにかの機械の音がしていた

一階が工場で 二階が住居という建物がたくさんあって 多摩川沿いには大きな工場が並んでいた

今は大きなマンションや新築の一戸建てにほとんどとって変わったので なんとなくわすれていたけれど 京浜島へ向かう路には そういう景色がある

そこの一帯を通る時 記憶の底にあったような風景の感覚がチカチカッと身体を通り過ぎる

ここを知っている! という景色にも出逢う

自分の中の 過去から今がぐにゃあ〜っとかきまざるようなかんじ

たった去年の景色や 大昔の景色 新しい景色 近くを通っていたけど知らなかったいくつもの路

ぜんぶいっぺんに現れる

町工場の中を通り過ぎるとき 旧呑川緑地という かつての呑川跡を通っていく

かつての川 都市において 河は路

まだ通いだして数日だけれど 行き帰りがすごいたのしすぎる

都市は わたしの嫌いな 夕方と夜の境界のさみしすぎる時間帯を 人の灯りで照らしてくれる だれかがいるってことが ホッとする

その色

その時 すごく良い

帰り道 だれかとビール呑みたくなるのはこの時間

通勤通学の人たちの多さ みな 実はおなじ夕方やおなじ朝の中にいる

すれ違うだけでも 同じ風景の中にいる

人の灯りでできた街

夕方の商店街とか それぞれ家路につく姿とか

工場の灯り 羽田空港 飛行機 海(津奈木とはぜんぜんちがう)

なんか 思うことがたくさんある

それを絵にしていけたらいいな

生きる中で その路を通る一回生 どんな景色も 特別になる

写真 メモメモ

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浜松町の貿易センタービルからみてみた景色 ぐるっとみれる

高すぎず良い

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京浜島の つばさ公園 目の前はもう羽田空港 泳いでいけそう

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借りてるアトリエ BUCKLE KOBO でかい
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この日はイベントがありました
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人は住んでいない 警察来ない 路上駐車し放題 土日はゴーストタウン

<行き道>

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京急線 すき

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旧呑川緑地 川だった くねってる

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海につきあたる

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向こうは昭和島

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トンネルやらもあってアドベンチャー

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京浜島に渡る橋

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となりは旋盤工場 まじかっこいい現場

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地域猫も居る 寝てる

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まじかっこいい 工場も働くおじさんも

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一郎くんが遊びに来たり

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自分でつくったお茶くれたり

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ちょうど京浜島が高田純次の「じゅん散歩」にでるっていって近所の工場のおじさんたちと集まってテレビみたり

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でてたり

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トーリーもでてたり

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ねこが絶妙な距離感で来たり します

<帰り道>

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橋は立ちこぎでのぼる

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富士山のシルエットとへんな雲

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でかい月

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夕方の京急線

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津奈木からの連続で もう制作フルスロットル

毎日が楽しくて仕方ない

時間がない 時間がない ということはもう ぜんぶ時間泥棒のせいにした

そうしたら 楽になった

時間のために描いてるんじゃねえ!今 この路を通ること 描きにいくこと自体をやっとるんじゃ!

12月あたままで そんな暮らし

 

津奈木滞在記(15)完 これから

4ヶ月ぶりに東京に戻って来たばい

帰り道というのはいつも大事で みなに見送られて一人に戻った瞬間から

この4ヶ月で自分がどう変わったか 新しく何が見えて来るか 大事な部分はどう残っているか 色々分かる

それは言葉や思考でもわかるけど 主に眼で 眼が 景色を見る眼が洗われている

帰りのオレンジ鉄道からの景色はさいこうでした 半分宙に浮いているような

でもしっかり足元が確かめられるような 自分の内側をほぼ転写するような外の

綺麗な景色 きらきら光る海 木々 家 道 コンクリート 田んぼ

自分で描いた絵に自分の眼が異化されている
でもそれはすべて もともと外にあった

滞在中浮かんだ言葉のひとつに

「眼に見えている全てが理想 それを絵にする遅さが現実」というのがあって

その 遅さ もどかしさにずいぶん頭を悩まされたけど

もうその全ては既に外にいつもあるんだ というのは とてもホッとする

でも それでも自分で絵にするんだけど したいんだけど

ともかく 羽田空港に降り立って 馴染みの駅まで行った時 津奈木町からしたら考えられないくらいの人間が片時もとまらず でもスイスイと 互いにぶつからずに高速でお互いを認識して それぞれの道をスクランブルしている中へ

一瞬で自分も飛び込んだ そんで スイスイ動いた

そのことにとても感動した

ひとつのまちからでると いつも東京に帰ってくる訳だけど

そうすると やっぱり此処も面白いしすごいし理想がある と思う

年末までは 次の絵にもうとりかかって完成させなければならない

今度のフィールドは 家 大田区 羽田 京浜島

私の生まれた土地 小学校の途中までしかいなかったけど 大学で戻ってからはもうずっと住んでいるこの場所を 改めて また絵をかきながら発見していこうと思う アトリエになる京浜島まで下見に行った時 東京と言えどぜんぜんこれまで知らない大地のかんじ でも 生まれた場所の 町工場の雰囲気や音が懐かしいかんじもあって すごくドキドキした

モノレールからみる東京の羽田地域は 未来都市みたい

でもそこにもやっぱり人が居て なんかつくってる わたしにとっては想像もできないものをつくったり 運んだりしている

毎日また 家から京浜島まで自転車1時間の旅! 脚力つけるぞママチャリだけど

津奈木滞在記は一応完だけど 今月は津奈木中学校に美術の授業をしにいくし

撤収もいくし 終わる感じは無い それでも一区切り

お世話になったみなさま まだまだお元気で

見に来てくれたみなさまありがとう!会えてよかった

まだ展示やってます!ぜひ!

ありがとうございました !

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まちの人 そとからの人 一緒に会えてうれしかった

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わたしの主治医!スーパー治療家目指しているごみふみ

受験生なのにきてくれてありがとう 風邪治してくれてありがとう すごい効く

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カイエンとも会えた もう絵が無い海 私のだった海

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可愛い

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顔だよ〜

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口はリアル入れ歯だよ〜

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念願の!!蜂楽饅頭のコバルトミルクをお店で食べた もう思い残すこと無い

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鹿児島からなぎちゃん 笑顔がピカー

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つるのさん作タチウオ 字がきれい

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ピカピカのタチウオ もうしばらく食べれませんな

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最後の婦人会ごはん ほんとうに 心から 何よりも美味しかったこの時間

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人が来ると 恥ずかしいから監視カメラでみてました

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元気でねクロ

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午後3時はおやつ 最後のおやつ時間

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一緒に絵をみて

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お見送りありがとう!!!!!!!!!!!

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楠本さんが手を振る

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振る

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まだ振る 楠本さんと出逢ったおかげで津奈木にこれました

ありがとう まだまだこれからも

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オレンジ鉄道は 良い電車だよ

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この景色がわたしの新しい視点 このまちで獲得した新しい自分の

ものをみる目線

ありがとうございました

 

 

 

 

 

津奈木滞在記(14)展覧会はじまりました!

9月17日(土)より無事に展覧会はじまりました!
ぎりぎりまでやっぱり描いていた もっと描いていたかったけども

18日には後小路雅広さんとの記念対談もありました

聴きに来てくださったみなさまありがとうございました

滞在のこと 思い出していくとつい 溢るる思いがでてしまいますね

涙はこぼさず堪えましたが きもちをまとめるのはまだ先になりそうだ

展示は11月27日(日)までです どうか 沢山の方にみてもらえますように

わたしは30日まで津奈木におり その後東京へ帰ります

後少しの津奈木生活 いろんな人に感謝を伝えにいってきます

 

搬入からオープンまで振り返り

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公開制作していたでかい絵を運びます はじめは一枚の白い壁みたいだったやつ

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場所が変わると 色も 印象も変わるなあ

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からっぽ!

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合間にかかし祭りみたり(滞在初旬に来ていた水本監督カムバック!)

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展示のぎりぎりまで最後の絵を描いた 3階の展示はずいぶんセンチメンタル

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展示初日 沢山の お世話になったみんなが来てくれた

写真は大家さん夫妻

 

 

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エナちゃんカイエン一家も  絵の中に君たちがいるよ

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沢山いるよ

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色紙にサインって初めてかいた 描いているのは間違ったタチウオ

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きてくれてありがとう 展示ぶじ案内できてほっとした

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一緒にモノレールのって遊んだ

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もう絵にはしないけど 忘れないよ この時間

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海の仲間 さいとうさんも登場 こどもらがすっかり懐いていた

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健生くんの父母も見に来てくれた お酒とお菓子ありがとう!

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展示初日の夜はひさしぶりに石田さんちで晩ご飯頂く やっと ほっと 一杯

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18日の記念対談 遠方からも見知った顔 うれしいなあ

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夜は地元のみな 遠方の私の友達 混ざって呑んだ

ほんと 絵の個展すると

色々な時に出逢った人たちが展示会場で交差するから面白い 嬉しい眺め

結婚式とかって そういうかんじなんでしょうね

 

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19日は ひっっっっさしぶりに津奈木をでて 皆で霧島アートの森で展覧会をやっていたえり菜ちゃんのところへ行った

この世界に津奈木以外の場所があることを忘れていた!というかんじで

車からの景色 温泉 食べ物 などなど 新鮮に感じた

世界は広い 自分の眼で見ないとすぐ忘れちゃう

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わたがしつくってくれるえり菜ちゃん

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夜は ダロープ亭という焼肉屋へ すごいでしょうこれ 思わずエーッ!て言った

もう肉はあと一年いいわ

このあと満腹でキュウキュウ言いながら 林田さんちに遊びにいって

更にエビやイカや魚を振る舞われる

肉と魚のオンパレード

遊びに遊んだ日だった もういま あたまからっぽ!おなかはパンパン!

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道路から見える展覧会のバナー 写真も入って みるたび嬉しい

 

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逆はちがう写真

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

展示が はじまったんだね

絵が もう自分から遠いところにいるよ 巣立っているよ

もうあとは 見る人の自由だね

絵と鑑賞者の 良い出会いの瞬間が一つでもありますように

このひろすぎる世界の 長過ぎる時間の中で ある一瞬でも

私の放った信号と だれかの生きる波長が合うタイミングがありますように

バシッ ストライーク!ってなるかもしれない わたしも知り得ない奇跡が絵のまえで起こりますように

今じゃなくても 30年後でも 絵がのこるかぎりにおいて

今も気持ちは 絵を置いていくようでいて

絵に背中を押されて次にいくようでもある

きもちがすこしづつ 自然と無理なく離れていく 津奈木の全部から

さみしい を 感謝に変えて

おなじ時間の中にいるうちは なにかを伝えたり伝えられたりしながら

失敗しても 恥ずかしくなっても プライドが崩れても

まだおなじ時間の中にいるうちは 放っていこうと思う

真剣に描いた絵のように ぜんぶに対してそうしていきたい できるかぎりはね

 

 

津奈木滞在記(13)展示前の長文

必死

とにかくここまでのまとめ 写真整理

言葉の海 Yeah 展示まもなくまだおわりなく

 

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台風の前はいつもと風が違い ざわめく ドラマチックだ 毎日空をみる

だから こういうときのワクワク感は人一倍

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ずっと雨も台風もなかったが はじめて絵をとりはずした

しかし 台風はぜ〜〜〜〜んぜんなんもなかった 外し損!

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台風の夜 かわいそうだからクロを念のため家にあげていたが こんなくつろぎ

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追い込み追い込みで眼がギラギラしてきたころ 下川さんからコバルトの差し入れ! いつもいいタイミングで買って来てくれて わたしはほんとうに嬉しい

展示が無事に明けたらやりたいこと

1、いやになるくらい寝る

2、コバルトアイスを食べに水俣までいく

このふたつのみ!!!

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自転車乗ってたら突如ビーサンがこわれる こわれたビーサンはただの板

応急処置で包帯を巻いた けがじゃないよ 痛くないよ 痛々しいけど

次の日早速アマゾンでビーサン買う 便利世の中

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海にくることが至福 終わりがみえているからじゃない

今 この瞬間自体を最高に生ききることができる

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4ヶ月美術館で公開制作していた絵には蜘蛛が住んで

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モノレールが改修工事に入り

 

 

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海から帰る道は つるのさんの船灯り

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婦人会の人に食べさせてもらいつづけて四ヶ月

こんな贅沢はもうないんじゃないか 外食に魅力を感じなくなるくらい

やはり母の料理は美味い すごい

お母さんたちは お母さんのプロフェッショナル 生きる中で磨かれた術をもっているんだ

わたしは今度自分のお母さんに会ったら ごはんつくってくれてありがとうと言う

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なんかヘニョて曲がってる夕日の帯

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最近海の仲間たちのあいだで水切りが流行っている

丸い石が無限にあるから 無限にあそべる

 

 

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流木に石を当てろ!ゲーム 当たらないんだなこれが

 

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福嶋さくらちゃんの展覧会をつなぎ美術館でやっていたんだけど

作品がとても良く

ずっとみて ゆらゆらしていられるような絵

最終日に写真を撮った 別府のはなしとかできて嬉しかった

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いったんもめんじゃん

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婦人会のみなと食べる昼食もあと数えるばかり

みな 寂しさ すこしづつかんじながら 美味しいものを食べさしてくれる

この時間 海での仲間 時間と同じくらい わたしを新しくした

 

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たまにお昼寝しにくる石田さん コロン

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いつもそこに居たね 鳥

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海で絵を描く最後の日 襟を正し 道をしゃんと走り いつもより早く海につく途中 上から除いたら もう仲間たちが居た

うれしい

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この日はもう 絵は描かなかった

なんだかへんてこな仲間が 一夏だけ同じ時間の中に居たんだね

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わたしは海からの帰り道 たくさんのことを想っていたけど

海での時間でひしひしと想っていた一番大きいことはたぶん

人と人は 交差する そのとき 信号(シグナル)を交換する ということ

帰り道 自転車で2秒ぐらいすれ違い こんばんわといつも挨拶する誰かとも

海でだけ会って 会話もほとんどしないけど 同じ夕日の中にいた斎藤さんとも

何考えているか 新しすぎてほんとうはよくわからない 20歳くらい年の違う小学生とも

私が描いている海の上に船でぷかぷか一人浮かんでいるつるのさんとも

会話や共同作業がなくとも 一瞬でも20年の付き合いでも

その交差する瞬間に もう十分ななにかが起きている

海にいくとき いるとき 描いている時

いつもは渦中にいると意識しにくい 「今の信号」を 受け取ったり出したりしていると よくわかって

答えとか もっと とか 求める気持ちはあるけれど

信号自体を 見ることができる

今がどんどん変わっていくことや 過ぎ去っていくことが寂しいけれど

それを超えた時間感覚になる

帰りの夜道 わたしはひとりぼっちで 軽くて自転車ごとETみたいに浮けそうと思う でも浮けない 体重が有るから

体重があるから浮けなくて嬉しい みたいな

まあ ちょっと変な人と思われるような感覚になる(言葉では到底むりむり!)

この実感は からだが重くなったり 人間のなにかにからめとられそうになったり

目の前の不幸しか見えなくなったり これからくるかもしれない困難とか

いやー まあ 困難というか 最終的にみんな死ぬこととか

そういうことにきちんと誠実に向かい合って生ききれるよう よく覚えておくことにする

こういう気持ちのとき もはや画家であるとか 絵を描くことも 必死でしがみつく必要がなくなる

生きることと 描くことが 年々=になっていく

ニアイコールかなあ

 

 

 

 

で 今

や〜〜っぱりぎりぎりのぎりぎりまで 終わるか終わらないか 瀬戸際にいます

でも苦しくはなく いつまでも描いていたい という想いは かなわないと知っているけど だから安心して 瀬戸際でがんばれるのだろうねえ

いやほんと げっそり 焦り でも無限の楽しさ 今を 今の信号をチカチカ

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猫ってぜったい踏むよね 作業していると

 

こぼれおちていく 絵に成りすぎる暮らしのあれこれを

とにかく時間の許すかぎり 大真面目に必死で拾っていく

なにか落としたと思っても悔やんでいる暇もないくらい 真剣に

展示は17日から!

 

津奈木滞在記(12)

基礎レベルがあがっている気がする

今までなんか苦手だったような些細なこともできるようになっている

早寝早起き 切り替え 休憩なしの制作 自転車こぐスピードと運転さばき

ものごとへの反応 食べなくてもうごける身体 筋肉

頭の回転 整理整頓 計画作り 実行力

自分に負けない力 くよくよしないこと さばさば感 人との距離感

などなど

でもこういう無敵状態のときほど油断すると穴におちるので気をつけよう

とにかくもう 一日をあますところなく使い尽くす日々

今日はひっさしぶりの雨 なので こうやってブログを書く ぬかりない計画性

ふふふ。

 

先日 最後の夜のワークショップがあった

題して「みんなの点が山に成る」

視点 ものをみる目線のことをよく考える

山 とは 木の集合体 木は葉っぱの集まり どこから どうやってみる

山をみているときにはみえにくい葉っぱ

葉っぱをみているときは意識しにくい山

描くことで 近くも遠くも 同時に存在するとわかる

ルールは簡単

みな 絵を描くのを怖がるので 私が 「丸を6個!」というと丸を6個描く

「線を2本!」というと線を2本描く。そうやって 画面を丸や線で埋めていく

みな同じにやっていくのに 色や配置 違っている

できあがるのは 点の集合体 それぞれの 画面

 

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あいかわらず速い石田さんは自分の描き終えて岩崎さんのをお手伝い

様々な場面で石田さんが居てよかった ほんとうに信頼している

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最後にそれを合わせてみる この 自分の目の前しかみていなかったところから

山がたちあがる瞬間が!感動!!

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わーー 写真だと 一枚の絵にみえるかもしれないが

この それぞれ感 密度 ばらばらなのにひとつになる 眼の中で混ざる瞬間

わたしは感動しましたよ この多様性が山 この密度が世界です

夜のワークショップ とても楽しかった

絵を描いていて みなと一緒にみたい景色がある 絵を描くことで見える景色

それを 一緒に経験できた

海も山も 私はひとりで描いている でも みなが描いた海と山

そこから沢山のヒントをもらいました

絵とは 世界とか ものを見ることとは

良い経験だ

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虹だー

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最近夕方の海は 常連客の斎藤さん そして 海からこんにちわ つるのさん(たちうおさん)

この二人と私 夕方の海仲間 ただ海辺にいるってだけで 面白い

よく来ていたカイエン君とエナちゃんは夏休みに入ってから遊びに夢中であんまりこなくなる たまに坂から走って降りて来るとうれしくて一緒に遊ぶ

お母さんが上の家から帰ってこいと叫ぶ すると二人は嬉しそうに全速力で坂を駆け上がっていく その様が愛おしい

わたしはそんな二人の絵を描いた ふたりが居ないときも 絵を描いてふたりのことを考えていた

昨日 展覧会のチラシを渡す時 「実はふたりの絵を描いたんだ」と言った

恥ずかしかったから それだけぶっきらぼうに言った

海での出会いと時間は わたしの価値観をかなり新しくしている

きっと 東京に帰っても消えない 新しい自分

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となりの猫 クロは最近私が大好き

私もクロが好き

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朝 ごはんを一緒に食べて 少し二人で遊ぶ時間が唯一の休憩

 

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台風の影響か 山のほうから風がふく日

一番凄い夕方に出逢う

毎日毎日来ていても なかなかお目にかかれない

もう 海に着く前から期待大!

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わわ

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わわわー!

この日 空が完璧すぎて すごい速さで絵を描いた

自分の眼球と空がくっついていること つまり 眼と外の世界はぴったりとくっついてそこに距離はないこと

ただ時間が過ぎていくから 見る 描く 見る 描くを心臓がどきどきしながら繰り返す 終わるまで 今日が終わるまで

隔たりは ない

この瞬間

やっと空が決まった!海の絵はいつまでも描いていたい でも日は沈む

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海にいのししだブー 茶色くてわかりにくい

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制作を終えてもたちうおをさばく仕事 刺身もしてみた 美味い

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アサイ君が2ヶ月ぶりに津奈木へ来た

ああ もうそんなに時間がたったんだなあ

線路に白線だよ 私のつくった白線も 駅の歩道橋に焼き付けられたみたい

津奈木にくるたびにみられるんだね うれしいね

 

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フライヤーできました!すばらしい 石井さんありがとう!

絵の展覧会なのにメインビジュアルが自分! (この撮影をした時期が一番太っていたんだよなあ 悔しい)

配るぞ配るぞー

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昨晩はライブイベントがあり 海で描いた後 立ち寄った

まちのみんなと乾杯した

ビール二杯でむにゃむにゃに 体質変わったなあ

 

絵に成る暮らしを大切に 今日一日を生きる 生ききる

 

津奈木滞在記(11)ついに海にくりだす

オリンピックと甲子園 ラジオで聴いています

最近猫とわたしの関係がまた親しくなっている

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軒下から

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部屋にあがるように

朝5時に起きて布団などたたんでいると 外からにゃーんと呼ばれる

朝は一緒にごはんを食べている 至福

 

お盆あたりは行事がつづき ビール呑んだり せりふね大会いったり

少しからだをゆるめた

といっても 全力で遊んだ へとへとへと〜

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赤崎地区のお祭りにいった 夕方から海で絵を描き 日が暮れてからのお祭り

うきうき 灯籠が港を彩る 火って明るいな 小さいのに 夜灯だ

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屋台!ビール! 開田さんや松田さんがやきとり売ってた 林田さんはかき氷売ってた 全種類食べた たのしかった 絵を描いたあとに ちょっと一杯 それが最高にすき 飲過ぎないこと これ大事   お と な!

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食べ物をもらうことがほんとうに多い

家に帰ったら冷蔵庫に大家さんから差し入れ

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せりふね大会の打ち上げにひょっこり参加したあとも

オードブルまるまるもらえた 一週間は暮らせる

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お盆の日に行われる せりふね大会

一昨日美術館にきた町長さんに聞いたところ せりふねとは 長崎でいうペーロンのことでした ペーロンという船をつくるのに 津奈木の杉の木は油がのっていて良質だったため 津奈木から長崎へ木を送っていたこと

長崎のまねをしてせりふねを作って イワシを海から加工場まで運んでいたこと

イワシは腐るのが速いので よりはやくイワシを運ぶのを競い合ったところからせりふね大会がはじまったこと

なるほどー だった

現在は 地区ごとに船をだし 競う やはり海沿いの地区がやる気もあふれていて強く 街中は過疎などもあり 漕ぎ手がいない など さまざま

まちの変わり行く今を 実感

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ずらーとテント 地区ごとに   わたしは染竹地区に住んでいるので そこで応援

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中学生の部 可愛い

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乗りました 漕ぐのは無理です 船の先頭に 艇長という役割があり

ただみんなのほうを向いて タオルをふる というやつなのだが これをやらせてもらった

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これがもう すごくて。。 屈強な漢たちがこちらに圧をかけてくる!

ひとこぎすると身体が前後に振れるのだが その振れに合わせてタオルをビシッとふる スタートしてから 我を忘れるほど声をはって タオルをビシビシふっていた なんだろうこの体験。。 すごく興奮した

翌日腕がひどい筋肉痛だった タオルふっただけなのに

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強いチームはみなのオールさばきが見事 みな 夜な夜な練習しているんだって

 

 

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最近 海の絵を描いていて すごいことが起こる

描いても描いても追いつけなかった海 しばらく 朝も夕も 集中して必死で描いて来て 自分なりの 海のリズムができてきた 完成 というのは ない

展覧会の締め切りがあるから それまで描くだけ

そんな気分で最近は描く 一日一日を 今日で仕上げるつもりで

そしてまた次の日は新しく

そうしたら あれ? 今日の空 絵に似てる! という瞬間がくる

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毎日変えているのに 雲の形が同じだったり 色がぴたっと合う

私は3ヶ月の海を描いていて 今日の海は今日だけの海なのに

そこに含まれている 含んでいる

そういう一瞬がたまにある

どうなるのか どうしたらいいのか かたまらないまま ゆらゆら描いている

そういう絵は 自分の作品じゃないかもしれない そう思うけど

この絵は その まかせる かんじと 自分の眼がみたものの 境界線にぎりぎり存在したい 自分にひきよせすぎず ただ海を模倣するのでもない

そういうひとつの 生き方みたいに

描き上がる というか 時間が来たら 改めてみてみよう 展示のときに

 

 

と! 昨日 そんな いつも絵を起点に みていた海に繰り出した!!!!

ずーっと 海からこちらをみてみたいなあ 海にでてみたいなあと思っていた

船にあこがれていた

でもきっと 願っていれば 乗れる日がくるよね と 気長に待っていたら

願いは海からやってきた

 

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最近 夜に釣った太刀魚をもってきてくれる つるのさん(こころの中ではタチウオさんと呼んでいる)

この太刀魚が美味いこと!

こんなに美味しいんだなあ

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夜寝る前にさばく キラキラ光ってる

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刺身ももらった これは美味い 甘エビのようだ 思わず普段禁じている晩酌をした

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その タチウオさんが 海から絵のほうにきてくれるようになった

ある日 乗りたかとやろ?と言われ やったー!のりたい!といって

ついに船出

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夕方 太陽に向かってはしります

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船は 海に浮かんでいる あたりまえだが この 海スレスレ感がいい

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まちをみる 山の上からの視点で描いている絵があるが いつもと逆に

海からみる

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自分の絵がみえてくる!!うわあ

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感動

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いつも絵をみにきてくれる斎藤さんがいた 海から手を振った!

いつもはあちら側にいる自分

この 視点の転換はなんだ 半分しか見えていなかった世界がぜんぶみえるような感慨

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対岸に見えていた 描いている 湯ノ湖まで行く

船は速い 行きたいところに直線でいける

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研究センターが近い 思っていたよりもでかい

遠くのものが 近くなって よくみえる 存在感が変わる

ほんとうにすごいことなんだから 写真ではわからないだろう くっ

この実感がすごいのに

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夕日に向かって

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沈むまで ただ夕日をみた いつもは釣りできているタチウオさんが

夕日を見るためにだけ 来ることになるとはなあ と言っていたけど

タチウオさんだって ぜったい毎日夕日に感化されていたのだ

ただ意識していなかっただけで

夕日が人に及ぼす力はすごい 毎日浴びていたら人柄とか変わるはず

一人でみる夕日 良い 今日の終わりを惜しみながら あらがわず行こうと思う

二人でみる夕日 良い 一人とは少し違う 今 この瞬間を強く意識する

 

なーんて

実際は 競馬の話とかしてたらいつのまにか沈んでたんだけどね

でもとにかく あたまの中にある世界が 反対方向にぐんと広がった

ドラクエで 今まで見えていたけど行けなかった大陸に船出したときのあの感覚を

思い出したけど

ドラクエが今日の私を真似しているだけのこと

見えていても見えなかったこと もの 人 その奥へ 近くへ

いけることの喜びよ

 

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夕日が沈んで陸に帰る時 今度は月が現れていた

まんまる なんだか贅沢フルコースな夕方だった

ありがとう タチウオさん

 

展示まであとひと月 津奈木に滞在するのはあとひと月半

明日もフルコースで 過ごしますよ!

 

津奈木滞在記(10)

お盆ですね
里帰りの人々の気配をかんじる
スーパーの品物が充実している

暮らしと絵はひとつの歯車になり 朝から晩までくるくる回転しています
いろいろなことがあるけど 立ち止まる暇がほぼなく
自転車で走っているときなどに ふと 言葉が浮かんで来たりする
それ以外は 感情もこだわりも 流れていきます

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船へのあこがれ
船が水面にうつる景色をひっぱっている

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海への坂をおりてくる私 すごい急勾配でいつか油断するとそのまま海に落ちそう

 

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朝 海で絵を描いていたら 海の方から「おーい」と聞こえて みると

カイエン君が船に乗ってた 釣りをしてた かっこいいと思った

海からの眺めはどんなですか

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上から絵をみると 船みているみたいなきもちになる

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津奈木の海はじつはあまり晴れない 中国からのPM2.5とか なにかもやもやとしたもののせいで だいたいはもや〜と晴れる
夕方も朝も
でも時折 驚きの色を発する   これは朝 浮かぶ船がまたグッド

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でたー 鹿島君

横浜から旅をして遊びにきてくれました 鹿島君のことは大学生のころから知っているけれど 会うたびに太ってる 新婚ほやほやでさらに太ったなおい!

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海へいく

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入ってみたものの ふじつぼが痛くてすぐ退散

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海からみる絵はこんなかんじかあ

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この日は夕方から津奈木の夏祭りだった

いつも海に絵を描きにいく時間に お祭り会場までいくとき

津奈木にきてこんなに綺麗な夕日はみたことない!というくらいの夕焼けだった

夕立が二日連続であって 空のもやもやがとれたのもある

海にかきにいけなくて残念!

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いてもたってもいられず お祭り会場の近くの海にきてみたら ハワイみたいだった 鹿島君も大喜び しばらくビールなど呑んで夕焼けの素晴らしさについてなど話した

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花火や盆踊り たくさんの人 この日ばかりは 気をゆるめ

ぼんやりいろいろなものを見渡す

 

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その後 いさやまさんの家にお邪魔し 鹿島くんも一緒に呑んだ

人の家って居心地いいな〜

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夜 鹿島くんと 春に私や笑平くんが主催した寿町での鹿島君の結婚パーティのときのDVDをみる ほんとうにいいイベントでした この写真は

「乾杯」を歌ってるところ
津奈木にいて 横浜のことを思い出す時 時空がゆがむ ここはどこだ。。

人は移動する 色々なところで出逢い直す それが面白いし嬉しい

津奈木をでたら 私もまた 津奈木と 人と 出逢い直せる 今はまだ渦中だけど

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鹿島くんは 石田さんとも仲良しに

ありがとう 来てくれて

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夏祭りや朝市や 大忙しだった石田さん さすがにおつかれか

アトリエにやってきてゴロゴロ  おつかれさま

 

 

 

海にかきにいくと 最近いろいろ起こる

人が人を連れて来る みたいな現象がよく起こる

いさやまさんに連れ出された飲み会で出逢ったマラソンランナーの人に 道で会い

そのまま走って海までみにきてくれた

同じくいさやまさんに連れ出された飲み会で出逢った整骨院の先生と仲良くなり

たまにからだをほぐしにいくようになったが

そこにきている患者さんの女の人が海にみにきてくれた

長崎の島原から津奈木に働きに来たらしい

どこで働いているの?と聞くと

水俣病研究センターです と言われて驚いた

私が毎日海からみているあの山の上の建物

夕焼けがそこだけ反射し太陽のように海に光の線をひくあの研究所

絵の必然と 暮らしの必然がリンクしてくる

思わぬところから

そこに何を見いだすのか どう脈絡をたてるのか それぞれの想像力にかかってる

わたしは今の暮らしに 風景に 脈絡を立てて 絵を描いていく

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津奈木滞在記(9)

ギャー 八月になるぅ

心は修羅です からだはほころびはじめています

ぎりぎりのところで心と身体をコントロールする要は

良い展示をつくりたい その光だけだとわかる

それでも七月後半 なんとか光はみえてきたようで

今は少し落ち着いている ガンバ大阪

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こんなかんじ

 

少し前ですが 夜灯 第三夜「夕暮れの波を線引く」というワークショップをやりました

またまた海で

前回は一人一人 海を追いかけてもらったけど

今回は わたしが描いている絵くらいの大きさの一枚の紙に

つぎつぎ流れ来る波を 描いていくというのをやりました

色も刻々変わる夕方の海 ひとりで描いていてもなかなか追いつけない波を

みんなで描いたら それぞれの固有の線が 海そのものになってすごい

嫉妬した すごく良い絵ができあがった

 

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まずは海水を汲みます

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トップバッターはカイエン君 白い紙に線をはじめにひく緊張感はだれでも同じ

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もうすでに良い 線ってほんとうに不思議だ

正解も不正解もないのに 良い線は良い

波をとらえるため 海をみる

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最近 すごく晴れた夕方には 水俣病研究センターが信じられないほどそこだけ

太陽を反射することがわかった

そしてその反射の光が海に縦の線を引く この線がでるのはおよそ5分間だけ

この日はでた! でもうかうかしてたら消えちゃって描けなかった

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この日は色々な大きさの筆を用意した おもしろいほど長い筆でかくエナちゃん

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みなの一筆一筆に 自分にないものを感じる どれも良くて

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光る研究センターもちゃんと描いた 山の色とのコントラスト

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できた

最近海をみていると 海は物質 と思う

そして 海は心象 とも思う

現れた瞬間別のものになって 繰り返し繰り返しするけど 同じ瞬間は二度と無い

心象という物質の集合

沢山の人が自分の線を引くことで その海に近づいた気がする

一人で描く海は どうしても私の心象になってしまって

海の本質からは遠ざかっている そんな気がしてすこし寂しかった

でも 私の目が決めたところの絵を 描くしか無いと思う

 

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楽しくって写真撮り忘れたけど 沢山の大人も線をひいてくれた

はじめは例のごとく私は絵は描けないから と言う人たちも

いざ筆を手渡すと 紙をまえに覚悟を決めたように向き合う

慎重に おそるおそる 一筆を置く

その姿をみるのが好き

近所に住んでいていつも犬と見に来てくれるこの奥さんは

私は描けないといつもいってたけど この日 みんながもう描き終えて談笑しているときに 暮れかけた光の中 ひとり描いてた 山を

感動した

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いつも松田さんは お母さんの手料理をもってきてくれる ビールももってきてくれる 海で食べたり呑んだりするのはたのしいなあ ありがとう

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石田さんが こどもらを急かして つなぎ音頭の練習 もうすぐ夏祭りだね

ちなみに石田さんは 波の線を引くのもめちゃ速い

皆が一本引くあいだに5本くらい引く

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花火もした ささやかな夏祭りだ 夜灯祭りと名付けよう

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夏の夜って楽しい

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船が近づいて来る

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林田ひろみさんが赤崎から船できた!

海から登場するの超かっこいい 船はみんなあこがれ

颯爽ときて ビールで乾杯して しらすを食べて 颯爽とまた帰っていった

お祭りの山車みたいに華やいだ

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最近は早朝5〜7時まで海に行って描いている

朝は涼しい この変な雲には驚いた

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どうなるかな わたしの海よ

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あ でました 美術館にコイキングです そんなにやってませんよ

ポケモンGO

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満月の引力

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動けなくなる

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景色に見つめられるような瞬間がよくある

どんなに疲れていても 明日も早起きしなきゃ とか思っても

見つめてしまう景色がある

こころのどこかで それが大事とわかっている

 

 

朝と昼と夜しかない 当たり前だけど 今の私には今日一日しかない

夜寝る前に少しだけ 明日のことを考えるけれど それしかない

ロッククライミングをしているような感じ

 

 

津奈木滞在記(8)

梅雨が明けた

朝から晩まで 常時オンで生活している

日記にかきたくなるような素敵な出来事は毎秒のように起こっているんだけど

それらに比べて 絵のすすみはなんてもどかしいんだろう

うへー! つべこべいわずにやります

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ある夕方 海にいくと こどもらが「もぐらをみつけた!」と興奮している

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土に同化しているけど もぐら 海でもぐらをつかまえるなんてすごいね

飼いたいといって もって帰っていったけど 後日聞いたら夜に逃げ出したらしい

もぐらも命拾いしたね

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夏の空ってかんじ 季節変わって 海その変化 追いつけない

絵が まったく追いつけない 発想の転換が必要だ 悩む 苦しい

海はいつもわたしの絵なんかより圧倒的に美しい 足りなさすぎる

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二度目の熊本市内行き くまもん電車 びっしりくまもん

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なにその顔!

 

 

熊本では 去年のつなぎのレジデンス滞在者 武内明子さんと会った

楠本さん石井さんと 「ねぎぼうず」という最高にいいかんじの飲み屋で呑んだ

ひさしぶりの居酒屋に 笑いが止まらない

帰り 大雨で電車がとまっていた 仕方なく新幹線で新水俣まで帰りそこからタクシーかなあ と思っていたら石田さんから電話があり

「雨だいじょうぶね 迎えにいくばい」

夜遅くに帰宅する娘への気遣いのような優しさ 自然なやさしさ

ありがとう

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同じく婦人会ほんださんからもらったパン

婦人会には6人の女性がいるが 全員がお母さんみたいに思ってきた

なんでもひとりでできる年齢だが 母のやさしさはその隙間に染み渡るようで

相手のことを静かに思う なんというの そういう種類の優しさ

わたしにはまだまだできそうにない

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ひょっこり 朝はクロが家をのぞく おはよう というとエサエサいう

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すごく晴れた夕方 こりゃいいぞ と海にいくと いつものこどもに加えて

天気がいいんできました という大人 いさやまさん 斎藤さん 松田さんがぞくぞく海にきて 「晴れた夕方は海で集合!」という暗黙のルールみたい

美しい海をみなでみる 絵を描く気になれない くそぅ

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海が人を出会わせる不思議

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松田さんがビールもってきてくれた! ここで乾杯したいといつも願ってる

さいこうなんだよ

 

 

このあと 松田さんと 林田ひろみさんの家におじゃました

林田さんは漁師さんだ

わたしがはじめて 笑平くんと津奈木に遊びにきたとき 家に泊めてもらった

林田さんちは特別だ 初対面でもなんでも 家で一緒にお酒を呑む

呑んでたら地元の人もどんどんきて その夜は宴会になった

その印象が わたしの最初の津奈木の印象

今回改めて津奈木に来て まあ会えるだろうまた と思っていたけどなかなか会えなかった!

いつも絵を描いている仮止(かっど)という地域からさらにいくと

赤崎という地区にいく 夜のみちをはじめて 赤崎まで自転車でいった

いつもみていた海や島のかんじが 赤崎にくるとまたぜんぜんちがって見え

視界がひらけるようだった

林田さんちにいくとなんかなつかしく 今朝とれたしらすを頂きながら呑んだ

ちょっと一杯 のつもりが案の定遅くなったけど 再会できてよかった

今度船で仮止まであそびに来てくれるそうだ

 

からだへろへろ くたくただったけど 帰りの道

なんとついに!!!あの 高速道路のへんなきのこみたいなコンクリートに

橋がかかる まさにその瞬間にでくわした

道路を通行止めにして 深夜にひっそり行われていた工事

その見た目 出来事にこころうばわれてしまい 橋がかかるまでみてしまった

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シュールな光景だと思うんだ

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けっこう見物人がいた

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人がいる 人がやっているんだ 信じられないかんじだが

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ついに橋がのっかって 謎の門が津奈木町に出現するまでのあいだ

いろいろなことを考えた 変かもしれないけど たくさんの矛盾した心象が

こころを巡った

すごい速さでなにかが変わっていく怖さみたいなのと

謎の造形の 象徴みたいな門への 畏れと 喜ぶきもち

人間がこれをつくることの勇ましさ

戻れない 戻らない

田んぼにカエルがなく のどかさの中の工事

これが現代の わたしたちが生きる風景じゃ という感覚

外にあわられる景色だけれど 田んぼもカエルもコンクリートも月も

ぜんぶ自分が内側に持っている感覚だ というかんじ

丁度選挙もおわったところだったし 世界 というか 人間の仕組みの業みたいなもの

でも最終的に一番記憶に残ったのは 人

コンクリートの上に乗って おそらくはずいぶん前から その人の日常の時間の中でコツコツ積み上げられて 今夜 そのコンクリートの上で橋をかける作業をする人間の小さな姿

それを見上げる人たち

良いとか悪いとか 言えないけど 心のスクリーンショットに場面ごと記憶した

今 道路という役割がなく ただかかっている橋に 哲学をみた夜でした

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しばらくは これが津奈木のあたらしい風景 わたしの暮らしに入り込む

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朝 海で一緒に絵を描きたい というこどものリクエスト

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朝描いてたら 陽が山から差して来て 7時以降は描けないと知った

まったく色が見えない きらきらしてすごいんだけど

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仕方ないから 遊ぶ

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生活のすべてが絵に成っていくのをかんじるほど 追いつかない筆に焦りがつのる

だけど はやくどうにかすることはできない

ひとりの人間にできる一歩は 小さいんだ

それもまた思い知る

それでもあきらめずに生きるしかないよね

話が壮大だ

 

 

 

 

 

 

 

津奈木滞在記(7)

梅雨明けはまだかね

晴れの日がつづき 朝から美術館 夕方から海へと一日がめまぐるしい日がつづく

こんなに毎日描き続けているのに 完成していない作品ばかり

ひー!ってなるときがある なってもしょうがないんだけど

 

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たまたま東京から熊本にボランティアにきていた男性がつなぎ美術館にきて

「東京からパン送りますね」と言われていたのだけど ほんとうに送ってくれた

ありがとう すごい

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早速昼ご飯にみんなで食べた 最近は それぞれの畑で穫れたきゅうりやトマトをよくもらう 家庭菜園をみなふつうにやっていて いいなあ

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裏のおじいちゃんがしばらく入院することになり 猫の餌やりをやっている

はじめは なんだこいつ というかんじでいぶかしんでいたクロだが

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最近は朝 家の境目のところで待っている

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煮干しをちらつかせるとこんな顔

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ニャアと鳴いてエサエサいうのが可愛い

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いつも朝夕 海にいくときに通っていた道が高速道路の工事で秋まで通行止めに

がーん

この道が気に入っていたのに

ここからみえる景色の絵も描いていたのに

高速道路の橋が かかるんだなあ 景色は知らない間に変わる のではなく

着々変わっている つねに見ていると この変化は劇的すぎる

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この キャシャーンととんがったかたちがかっこ良いしなんか怖かった

この下を通る時 いつも 巨人を見上げるみたいにみていたのにな

周辺の土が掘り返され 地面 地球の荒々しさみたいなのも露出してた

通行止めになる前日に撮っといた写真

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なにもなかったところに水が張られ 稲が植えられたりもしている

田んぼをみると 去年の倉敷での滞在にむすびつく

自転車で毎朝 田んぼ道を通ったこと

津奈木と倉敷 ワープの扉

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最近は この二人の兄弟が毎日海で待っていて(?)くれる

この時間 つねに奇跡みたいに美しい

でも二人はまだ 自分がその美しさの中に居ることに気づいていない

それがまた愛おしい

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弟は身軽でおさるさんみたい

 

 

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描いてみたい というので 描いてもらったら

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すごくいい線で 自分の線とぜんぜんちがって 驚いた

 

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なるべく消さないよう 描き進めている

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海の漂着物でつくるインスタレーション

この美しさに感動

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実物は 夕焼けに照らされて 波の音がして 風が吹いてて

ぜんぶ動いていて その中の 儚い美術 ってかんじで

写真ではその100分の1も捉えきれない

なるべく全身で記憶した すごかった この時

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潮の満ち引きで 漂着物コレクションが流されないように 帰り際には毎回インスタレーションは解体される

それがまた 人間の営みってかんじがして 良い

潮が引いたら集めてつくる 潮が満ちる前に戻す また新しくつくる

 

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昼の海も良かった 暑かった ジリジリきてる

 

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昼は絵も昼の海に見えるなあ

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夏の空になってきて 山や空が濃くなってきた 変化をかんじるけれど

捉えきれていない部分が多くてもどかしい

 

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釣り人に憧れる 海をもっと知りたい

 

良い絵を描きたい ほんとうに良い絵を描きたい

その想いだけが もくもくと熱量をもってふくらんでる ふくらみすぎている

わけのわからないエネルギーが こもっていて

消化できない せっつかれる けど どうやって絵にしたらいいのか

手が追いついていない 焦っても駄目 でも もっと なんか 足りない自分の

枠がまだうまくはずせない

足で描いたりしたらいいのかしら ちがうちがう

もっと 一筆入魂