いよいよ梅雨入りですね
雨が降ると海に行けない 仕事ができない なーんてね ほかにもやること沢山
先日 家の隣にある津奈木中学校にぷら〜っと見学にいってみました
アサイくんの作品もあるよ
学校に入るなんて いつ以来だろう あたまがくらくらした 職員室こわい
まずは美術の授業を見学 ポスター制作 やったなあ
このあと 道徳の授業も見学(というか参加)
丁度水俣病についてのお話で だれよりも真面目に授業を受けた
学校!学校よ…!今受ける授業はほんとうに面白い
だれかになにかを真剣に教わる しかも全然知らないあらゆる分野を
先生と対面しているって 心強い 先生 って すごい
でも となりの席の男子は給食まだかなーて言ってた その気持ちもわかる
オトナになったのだな 私
道徳の授業で班に分かれて意見を言い合う場面ではりきりすぎてクラスメイトにクスクス笑われたりしましたがそれでもめげませんでした
しかしあれだ 中学二年生とかいって もっと思春期まっただ中というか
反抗的だっだり 斜に構えていたりしたような気がしていたけれど
津奈木中学校の子たちはみな まぶしいくらいに素材そのものがピカピカしている
先生の問いかけにすかさず答える みな 先生にきちんと対面している
恥ずかしさから もじもじしてしまうことはあっても
きちんと聴いている 向かい合っているし 素直に反応している
いいな すごくいいな と思った
いきなり現れた謎の絵描きにも みな チラチラこちらをみて 微笑んでくれたりする 話してくれる
学校生活はすごく忙しくて 50分の授業はあっというま 次から次へ授業がやってきて ここ10年くらいは自分のペースでしか生きてこなかったから
は、はやい!こんな次々いろいろなものを吸収できないよー というかんじ
スマホのタイムラインを高速で読み解くくらいの速さ
忙しいんだね 中学生
さてその後 校長が給食食べてけば というのでやったー!給食食べた
きちんとシステムができあがっている
なんか少なく感じたけど食べたらちょうど良かった うまかった
給食食べるの17年ぶり…と言ったらクラスメイトに引かれた 自分でも引いた
また授業を受けにいこうと思う 音楽とか体育とかもいいな
国語もいいな 英語もいいね 昔嫌だったなにもかもが 今面白い
さてさて わたしの津奈木での生活サイクルがもうほとんどできあがり
毎日どこかで絵を描いています その流れを振り返る
天気予報で晴天になりそうな日は 朝4時に起きてみます あたりはまだ暗く
ほんとうに晴れるのか ドキドキしながら4時半に家をでる まちは眠っている
自転車で 肌寒い中を海の方へ
途中に見える川 コンクリート 畏れる気持ち
しかし 5分ほど走っていくと 朝の気配がやってくる
空が 山の方角から明るみ始めて 冷えたからだに少し暖かさを感じさせる
この 夜と朝の境目がすごくいい!
見えるものが変わってく瞬間 怖かった夜の川が 柔らかい水の流れに感じたり
眼からこめかみのあたりに光を感じると 脳みそが目覚めるような
橋にある金の彫刻がね 夜明けが一番綺麗なんです 昼間にみるのとはぜんぜんちがう 人間の希望みたいな 船の灯りみたいな
走っている間にこれくらい明るくなる
海で描いている絵に対面
朝は 描かない 海をみて ぼんやりする 紙にドローイングをする
夜明けと満ち潮が重なる晴れた日の朝だけ 海に行きます
行ってみて晴れない日もある でもとにかく この 夜明けに動き出す日 というのはとても大切な気がする
貴重な時 どう作品に影響して来るかな?まだ未定
晴れるとだんだんすごくなる だれかに伝えたくなる
6時すぎにはこの明るさ 夜が明けました!
家へ戻る道はあらゆるものが煌めいていて おはようございます!!と叫びたい
山から日がのぼって
新幹線の線路の淵が光って
夜は怖かったコンクリートが可愛いきのこみたいになって
一日がはじまります 去年大原美術館にいたときに買ってもらったラジオ
もってきてます あのときの生活サイクルで聴いていたラジオを同じ時間に違う場所で聴くと 不思議なきもちになる
とりあえず朝はNHKラジオで「すっぴん」を聴いています
朝ご飯を食べて 少しだらだらしたら
10時
家から2分 つなぎ美術館へ行きます
エントランスで公開制作している絵 高さがありすぎて凹んでいたけれど
今はめちゃくちゃ楽しい! ここで夕方5時まで過ごします
なが〜〜〜〜〜〜い筆 面白いけどあんまり使い道ない
お昼は石田さんたち 婦人会のみなさんと 美術館の喫茶室で食べる習慣に
みなのおかずを横取りして 頂いています この時間たのしい
喫茶室から見える重盤岩(ちょうはんがん)緑が眼に食い込むー
人とも話すし すごく風通しのよい制作現場 ここが一番はかどる
そして5時に美術館が閉まったら家へ帰り 夕ご飯を食べます
だらだらしておると あ!夕焼けだー いかなきゃ海へ
日が長い 6時すぎではまだ黄金の空
夕焼けへの期待が膨らみます
金の彫刻がさらに輝く
オレンジになりかけている
今の時期だと 18時45分から19時15分のあいだ 海がもえるような
綺麗な時間になる その時がくると 慌てて描く
脇目もふらずにみるみる変わっていく海の色をなんとか書き留めようと必死になる
こんな高速で描いたこと無い ライブペインティングって苦手でほとんどやったことないけど たぶんそのかんじ イヤホンで音楽を聴いている
だれもみていない中 ひとりライブペインティング大会
まじ必死
すごく不思議なことなんだけど 山の上に見えるのが水俣病研究センター
そこの建物がピンク色に光り始めると描き始める合図になる
そして建物が影に入る時 絵を描くのもおしまいの合図
ほんと そのあいだだけ 一番綺麗!
と、ひとりせかせか描いていたら 後ろに石田さん夫妻がいてびっくり
こっそり観に来ていた
描き終わるのを待って お茶とほうらくまんじゅうをくれた
だれかとこの景色をみたかった 伝えたかったから 一緒に夕日を観れてうれしかった
海と絵が 同じように暮れていく
家に帰る 帰りのみちはすこし寂しい
そうそう 無限カレーやっと作り始めました
雨の日 美術館が休みの日 今日は人に会いたくない日 などは
家で絵を描きます
床の間をアトリエにしました だらだら自分のペースで過ごしながら
ああでもないこうでもない と描く 海や美術館での制作とはまた違う
静かで沈んだ 小さな粒を拾うような制作
今ははじまりの絵を描いている 地図を描いている
こんなふうに 暮らしの中に絵を配置して そこのあいだを色々な時間 天気 季節の中往復する
それぞれの場所でしか出逢えないもの 人 光
そしてそのときの心象
それを反映していく絵をかけたらいいなと思います
生活そのものが 絵に成っていく
絵があるから 生活に成っていく
そのあいだに見えてくるものが無限にあって どんどんこぼれ落ちているけれど
どれだけすくえるか どれをすくいとろうか 常に選択している
限られた時間の中で わたしが選んだものが 絵に成るんだなぁ