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今、絵のまえで会いましょう日記(2)

LOKOGALLERY での公開制作 風通しのよい場になって来ました!

詳しい日程などはLOKO GALLERYのホームページからチェック!

https://lokogallery.com/archives/exhibitions/openatelier?fbclid=IwAR2sTtVA3EGaRcrzQZHKtVIDOCHLywiAfCY-CkzpUyE-paodHo9Lf52Q7e0

朝 ギャラリーに到着すると zenta coffeeで働くみんなが朝の仕込みや掃除をしている

開店前のお店の静かな活気が好きだ

私も色鉛筆を研いだり 机まわりを綺麗に整えたりして 一日の準備をする

カフェのみんなに 私物を持って来てもらっているので

少しづつ モチーフについて話をしたり 休憩の時にアトリエの方に来て話をしてくれたり 場所の風通しが良くなってくる

 

 

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ぜんた君のお父さんがアトリエくつろぎスペースでお茶してくれて

家族の家みたいになったり

カフェの常連さんもちらほら こちらに来てくれるようになる

ガラス一枚隔てた空間の(アートとの)距離はこちらが思っているより遠いのだけど 一人、人が入ってくると 意外と風穴が空いたようにその後も人が来る

私がこの空間に馴染み始めたのかもしれない

 

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相変わらずモチーフの配置に悩んでいたが

一枚絵を描いてみたことで こちらも風穴が空き

その後しっくりくる配置が導き出される

(そうだ!いつもみている風景のようにモノたちをみてみよう)

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二枚目のスケッチ 一枚目より解像度が上がっている

 

スケッチと アトリエでの出会いや再会が 響きあう日々

懐かしい友達 遠くからの友達も来てくれる

 

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zenta coffeeでビールを頼んでいる人は珍しい!昼ビールいいね

 

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向かいにあるお店の ピザのような食べ物(ピンサという)が美味しかった 絵を描いていたら 余ったコーヒーを差し入れしてくれた

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昼頃からわずかな時間 自然光が最高な時間がある

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奈良の吉野で出会った宇陀くんがはるばる来てくれた

懐かしの静亭の柿の葉寿司と共に!

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みんなで食べる 絶妙な瞬間の写真

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絵のまえで再会というのはもう本当に嬉しいことなんです

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描いている時間も 永遠に続けばいいのに というほど楽しく

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三枚目 モノを描く というところから少し変化し出したかな

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四枚目 お昼頃だけ現れる美しい光と陰と色があって

その時全てのモノたちが最高に輝くしハーモニー感じる

もうそろそろ 油絵が描けるような気がしてきました

 

絵のまえで 待っています!

 

 

 

今、絵のまえで会いましょう日記(1)

5月10日からLOKO GALLERYをアトリエとしての公開制作が始まりました!

詳しい日程や詳細はLOKO GALLERYのホームページからチェック!

https://lokogallery.com/archives/exhibitions/openatelier

 

初日からスタッフの皆さんやzenta coffeeのゼンタくんやサヤカちゃんがワイワイやってくれて もう居心地良いマイアトリエが出来てます

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公開制作は本当に心が広がる

LOKO GALLERYの建物自体が 二階建ての一軒家のような構造で

カフェで働く皆と 絵を描く私と 2階の事務所で仕事している遠藤さんやスタッフの皆が行き来する空間が 本当に家族の家みたい

風通しよく 自然光も気持ちよく 最高です

肝心の制作は そう 静物画を描くのですが

これがもう 冷や汗

LOKO GALLERYという場所にゆかりのある人たち(スタッフやカフェの皆さんやカフェの常連さんも)から

私物を一点づつ持ってきてもらいました

大切なもの 捨てられないもの いつも使っているもの

様々な記憶と想いの モノ

私にとってはどれも初見で モノ同士も初めてここに集う

それら 人のモノをなんとか一枚の絵にしてみようという試み

描く過程で私の中に何が芽生えるのか

自分のモノが描かれる絵に 所有者は何を見るのか

バラバラの場所と記憶を持つモノ同士の間に どんなものが現れるのか 公開しながら見ていて面白くなっていけばいいなと思います

初日はまず モノの配置を決めるところからなのだけど

これがもう 永久に決まらない

描くモノとして見てしまうと なんだか一つ一つのモノが

描きにくい憎たらしい奴として見えてきて 全然好きになれない

アイツもコイツも どこに置いても喧嘩し合う

そのうちモノがゲシュタルト崩壊してきて 今手に持っているコレは何、、、?と 途方に暮れてしまいました

そこにスタッフの山越さんが来てくれて

このモノたちを描くのが怖い とても付き合いきれないよ!と嘆く私を とにかく描いてみましょうよ!と励ましてくれました

絵を描くことにこんなに怖じ気づくのは久しぶり

新しい人間関係の会社に飛び込む新入社員のような気持ちです多分

みんなでマイアトリエでお昼ご飯を食べ 心を落ち着かせて

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なんとか一枚のスケッチを描き始めました

恐る恐る 久しぶりの静物画というモチーフに挑み

予備校の頃を思い出したり セザンヌ先生のすごさを再確認したり

まだまだ 絵を描くことにこんなにハラハラドキドキさせられるものだなあと思いながら

絵としては下手くそすぎるけれどまあ 描いた

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モノに対しての恐怖はなくなり なんとかコレから 私たち仲良くなれそう?みんなのこともっと知りたいです という気持ちになれた

それぞれのモノが 所有者の雰囲気を醸し出し始めて

結局決めきれず適当にしたモノの配置も

モノ同士がおしゃべりし出すような感じに見えてきて

モノの所有者とも色々話していくうちに 奥深い静物画の世界が私の中で扉を開けました

まだ全然どうなるか どういう一枚の油絵になるのか

未知

でも 沢山の豊かな良い予感がある

公開制作の道のりはいつだって 不安と希望の予感に満ちています

真摯に向き合っていく 全てのことに そんな初日

絵のまえで待ってます!!

 

 

 

吉野滞在後記

MIND TRAILという芸術祭に作品を展示するため絵を一枚描きました

7月末に奈良の吉野に初めて視察に行く

山の中を5時間くらい歩く芸術祭
そのコースをまず自分の足で歩き 作品の案や展示したい場所を考える
たった1日の視察では 感じ取れるものは多くない
吉野が桜の名所であること 修験道の総本山ということ 一般的な知識はなんとなく
けれど キョロキョロと 自分の心を無にしながら歩き見ていると
引っかかるものや 直感的に これはこうだな みたいなものはなんかある

金峯山寺の人が蔵王権現さまの話や 修験の話をしてくださる
神も仏も 目の前に現れるものすべてに祈る そのような話に何かふと親和性を持った

歩く道すがら たくさんの小さな石仏やお地蔵さんを見かける
全国各地 色々なところでこういう 誰かのかつての何かの創作を見つけるたび 惹かれてきた
石は本当にすごくて やっぱりずっと残るし 人の手が作っている形というのは自然の中でハッと目に入る
でも いつ誰が どうして?そこまではわからない
それでも そうやってその時代背景や詳細が薄れてきたからこそ 今そこにある石がもう本当にただの意志になっていて
想像する

吉野の山は全体美しく 写真もたくさん撮ったけれど だからこそ 歩いて見て回る芸術祭でそれを作品にする気持ちにはならず

場所としては 水分神社というところがすごく好きになった
山をハアハア歩いて疲れ果てたところで その神社に入ると しいんとした気持ちになった
ここで絵を見ることができたらいつもと違う心持ちになるかも知れないなあと

思った

視察で感じたことはきっかけ

家に帰って 思い出す
ふと目を留めたお地蔵さんが もたれかかっている大きな木が空洞になっていて その中に昼間の木漏れ日が射していたのを観た
光に照らされてそこだけ光る蜘蛛の糸や木の葉

歩いている人がふと目を留めたときに偶然見つけたかのような光の溜まり 陽だまりの絵を描くことにした

アトリエで1ヶ月ほど写真と印象を元に描き進める フワ〜としたものが出来上がっていくが これでいいのかが決めきれない
何せ一回しか見ていない景色!しかも歩いて回った中のほんの一瞬
これは実際吉野に行ってからでないと仕上がらないぞ。。と内心ドキドキしながら
絵の仕上げのため 9月の22日から十日間ほど吉野に滞在し制作をした

 

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ずっと宿泊したKAM INNというゲストハウス が!!!
よかった〜〜〜〜〜
ここに泊まらなかったら私の滞在生活も 吉野に対する考え方も はたまた作品も

全然違うものになったなあと思う

山伏女将の片山さんが 私の印象では専属のツアーコンダクターくらいの感じで私の滞在を支えてくれていた

中学時代のあだ名が「図鑑ちゃん」なだけあり 様々なことを知っている

修験だけでなく植物 仏像 歴史 苔 地衣類 妖怪

聞いているだけでおもろい話をたくさんしてくれた

こちらの素朴な疑問にもすべて答えてくれ 吉野という場所を

森羅万象キャカラバアな感じで感じ取れたのではないか。。。

ともかくゲストハウスでの滞在制作は よく考えてみると初めてで

たくさんの 色々な目的や意志で訪れ泊まる人たちと話ができたことは

一人しずしず ノロノロする制作生活の中にたくさんの風を吹かせてくれたと思う

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女将

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三毛猫のちいちゃん

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金峯山寺は工事中 四角い!

 

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制作は 東南院というお寺の持つ施設で行った

たくさんの土産物屋や宿があるメインストリートにあるので

コツコツやっていると 通りがかりの人が声をかけてくれる

雨の日は人通りもなく 静かな場所

商店街の日常って面白いなあ そこに 同化するでもなく 一緒に過ごさせてもらう気分

そうやってなんとか絵を描き出すのだが やはり

視察の時にみた木をもう一度見て見なければならんと思い 女将に こういう場所を知らないかと聞くと わかった

絵を描き終えた夕刻 視察以来の山登りで 木の場所へ行く

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あった〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

この時のドキドキと驚きは 今でもうまく言い表せない

夕方の光が木の印象をさらにすごい感じにしていて

私は 思わず拝んだ

あなたでしたか!!!そういう言葉が勝手に出た

今までウンウン唸って写真を見ながら思い出していた木とその周辺の空間は

思っていたより100倍くらい良いもので

かつて一度訪れたことは 夢のお告げだったの?くらいに

今初めて その木に本当に出会った という感じがした

こういう フアフアしたことを言葉にしてしまうと 何か大切なものが逃げて行ってしまいそうで怖いが

ともかく 私は生まれて初めて「自分の木」に出会ったと思えた

 

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上を見上げると 折れた木の残りが高く伸びている かっこいい。。

この空洞の真ん中にあの時 偶然木漏れ日が射していたのだなんて 不思議だな

もう一度帰るまでに 見ることができるかな

という思いが湧いて それは自分の中で切実なものになった

日が沈みかけるまで木のそばにいて いよいよ宿に帰る道すがらは

ドキドキと 今のこのままの絵ではダメで もっとこう、、、ああいう感じだ!みたいな 今見たものへの思いがぐるぐるして

しょんぼりというか そんな感じで帰宅

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ゲストハウスでは 入れ替わり立ち代り色々な人が泊まっていたが

私と女将は基本一緒にご飯を食べていた(食べさせてもらっていた)

人と食べるご飯はおいしいなあ

柿の葉寿司はおいしいなあ

しょんぼりして焦ってても ご飯食べる そして 毎日ビール飲む

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完成した絵は水分神社さんに展示させてもらうことになっていて

そこに合うようにインストーラーの高橋さんに木のイーゼルを作ってもらう 素晴らしい出来

この木は 信じられない傾斜の林道を役所の西井さんの運転する車で西尾さんと取りに行った

地元の林業の方すごい いやすごい道だったなあ

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辻村さんからおいしいお団子差し入れ

 

 

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滞在中 いくつかの地元イベントに遭遇できた

これは地蔵盆という お地蔵様のお祭り

本当は 餅など撒いたりして子供らもワーワーやるものであったらしい

今回は 静かにお祭りする

女将の師僧である岳良さんと 女将が お経を読む

響き渡る法螺貝の音がいい

というか 全部いい 何か懐かしい感じ

岳良さんは本当に生き字引のような人でたくさんの話を聞かせてもらう

お地蔵さんは 道しるべ

そして 何気なくあるお地蔵さんも きちんと誰かが面倒を見続けてきている

私が描いている木の根元のお地蔵さんのこと

あの場所が「雨止」と呼ばれていること その言われ

木が折れた時の台風の話

色々なことを聞くことができた

言い伝わるものを聞くたび そのものを見つめる目が ずし〜〜と 何か遠く深くなってゆく感じがあるがうまく言い表せない

 

 

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ほぼ住み込んでいた うだくんとゆうきちゃんとよくご飯を一緒に食べた

とにかく食べる二人だった 家族みたいに 置き手紙とかしてご飯作り置きしたりして

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滞在しだして数日後 今夜は女将は山に行って留守です!と言われていて

ゲストハウスのお留守番の日

この日は 岳良さんのお弟子さんたちや一般の参加者も含めての

山へ入る日であった 前鬼山というところ

前泊していた参加者達とも話をして その山のこと 泊まる場所のこと

たくさん聞かせてもらった

私は制作途中の絵を抱え ぐぬ いいなあなんて 思いつつも

清々しい朝

金峯山寺の方角へお祈りし(私の洗濯物がヒラついて邪魔だ)

出発してゆく皆を見送る

吉野での生活が まだきたばかりなのに 体にあっという間に馴染んでゆく

そこで生活する人たち と 山と 全部ぐるぐる巡らさる

もう自分がどこにいても その一部であることは

わかっているんだ

だからこの日も しずしず絵を描く 夜はうだくん達とご飯を食べた

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岳良さんのお堂にも 時たま朝の勤行に参加させてもらっていた

金峯山寺での時とはまた違う ポツン と 祈る感じ

お供え物に雑然とピーマン !

 

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制作時間 ジリジリと差し迫る中

私は晴れの昼間を待ち望んでいた 午後 太陽が真上にある時

あの木の中にまた 光が差し込む瞬間を見たくて

グズグズ曇りが続いたが 今日はいけるかも!という日

女将と 女将の友人の苔好きの子と共に お弁当を木の根元で食べようと計画する

はじめ薄曇りであった天気

さあ〜っと明るくなり 木の中 光った!

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私が7月の終わりに初めて見た時とは違う場所と光り方だったけれど

その瞬間は 嬉しくて

でも全部 とにかく二度と戻らない今なんだなあ

最近は 飛び上がるほどの喜びにはいつも 寂しさが同時についてくることが わかってきて

いい瞬間はいつも 泣き笑いの顔です

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食べ物の写真ばかり撮っていたのは 誰かがご飯を作ってくれていたから

これはうだくん作のサンドウィッチ 制作中に人の飯は沁みるなあ〜

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描いている場所の目の前の 弁慶というお店のさとこさんが

絵をよく見ていてくれた 葛餅の差し入れも。。沁みる

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絵も佳境の この日 「歩く絵のMIND TRAIL」というパフォーマンスのため

朝から動き出す

私の描いた絵が 山道を歩いて 水分神社まで行く

学生さんも手伝いに来てくれて!映像でバッチリ記録

写真撮影で埼玉から吉永ジェンダーさんも登場

過酷な旅になることは予想していたが 絵を持って急勾配の道を40分ほど

交代しながら歩く ヒー きつい!

序盤ですでにめげながら なんとか林の道くらいまでくると

やあ 景色がいいなあ!

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街中を出発

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太鼓判のご主人 本当に全ての作品や作家のことをいつのまにかよく見てくれている

 

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絵と その絵の木 ドキドキ

 

途中 雨止さんの木にも寄る 皆に木を紹介できて嬉しい

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よいしょよいしょ まだかなあ と歩いていると

どこからか 美しい法螺貝の音が!??

 

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なんと山伏女将が 法螺貝を吹いて励ましてくれていたのでした

山を歩いていて 高らかな法螺貝の音が聞こえた時

足元しか見ていなかった視界が 山全体に広がるようだった

目だけじゃない 耳も鼻も 全身を使って みている

みようとしているんだ

この後皆の足取りが急に軽くなり 一気に水分神社へ

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自然光の中の絵は 動いているようだなあ

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水分神社が見えたぞー

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よいしょよいしょ ついた!!

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法螺貝の演奏を奉納する女将

静かな気持ちと 高鳴る気持ち

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本当にありがとう! 皆で登れてよかった。。。

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絵が水分神社まで行って その場所にそぐわなかったらどうしようと思っていたけど なんとかなじんでいてほっとする

みんなで坂道を下って綺麗な景色が見えて 視界がひらけて

ああ おしまい!と思いかけたけど 実はまだ終わってない絵

翌日 小雨降りしきる中 一人絵を描きあげる

この日が最後

絵はどうだろう どうなんだろう

なんだかいつもと少し 違う最終日だった

絵の描き終わりは やったー!とかはなく 静かに終わる

この日の夕方 役所の足立さんが出かけて 弁慶は定休日で

小雨が音もなく降っていて 通りを歩く人はいない

ハッ とした時 本当に誰も周りにいなくて

音が一切なくて

私しかこの吉野にいないんじゃないかと思った

ぬるい空気が全部を包んでいて

ここはどこなんだろうか なんで私はここで絵を描いているんだろうか

不思議さ

吉野の山にポツン ただ立っているみたいな気持ち

雨止さんの木のことを思い出したりして なんとも不思議な最終日

すぐに皆が帰って来て バタバタ撤収

吉野では 制作の時以外も何度か その場所の温度や天気や

音が異様になくて静かな時など 不思議な感覚になる瞬間があった

自分が今 不思議な山の中にいることを たまに思った

そういう静かな体験が 最終的に今回の滞在制作の全部を包んでいて

未だに 人に うまく語ることができないんのだ

こういうことは 初めてだ

 

だからこれで 記録はおしまい

感じたことは これからの絵に なっていく多分きっと

 

 

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歩く絵の記録映像を展示させてもらった TSUJIMURA & Cafe kitonさん

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水分神社さん

奉納をさせてもらう時 たくさん宮司さんとお話をした

貴重な体験でした

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こちらは西尾美也さんの作品

展示が無事済んで 女将と吉野を巡る

なんて楽しい

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天川村の展示も見ることができた! 吉野とはまた違う雰囲気

こちらは上野千蔵さんの作品

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木村玄伯さんの作品 うむ 良い溶け込み

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黒川岳さんの作品 に頭を突っ込む女将

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無事展示を終えて清々しく帰る途中に脱輪した時

男たちが勇ましく引き上げた

 

 

たくさんのおもひで

語りきれず しかし刻まれて

 

 

津奈木に集合しました

12月5日

たくさんの懐かしい顔に再会できました

会ってみると 当たり前のそのまんまですよね 皆

あ でも 子供達の変化にはやはりびっくりした 見た目も話し方も どんどん変わってる でもすんごい嬉しいそれが

面白いこと たくさんあったけど 最近は言葉にならない というかしなくても良いという感じになっていて 全部頭にあるけど 文字には起こしづらい

一つ印象に残ったのは

2016年のあの夏に はじめ一人 海で絵を描いていたけれど いつのまにか

エナちゃんとカイエンが現れて サイトーさんが現れて ツルノさんが現れて 他にもたくさんの人が海には絵を見にきてくれたり遊びにきてくれたけれど

私には特別な夏 特別な場所と人となっていたみたいで

久しぶりにあの夏のメンバーに会ったら みんなにとっても あの夏が 何かしら印象に残るものとなっていたのだなあと お互いの態度で気がついて

それが嬉しかった

私の 「絵に成る暮らし」が彼らのものにもなっていたんだな

久しぶりに会っても そんなに話すことはないのだけど

同じ時間を過ごした仲間 という感じで 少し照れくさい感じ

それが良かったな

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子連れ旅はまるで里帰り

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海だーーーーーー! 息子の頭に乗っている私

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泊まった宿 早朝散歩していたら海を眺める男性を発見 ん、、あれは

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柳沢さんだ〜〜〜 久しぶりの再会はものすごくきちっとソーシャルディスタンシング 手を振りました

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石田さんはいっちょん変わらん ますます

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トークイベントもこのようになり

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この二人が、、、、

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こうなった!!!!恥ずかしくてもじもじしたね

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ありがたき幸せ!! また会いに行く 会いに行かないと会えない人たちに

 

 

 

 

 

描いてる

2019年は うおおっ と出産していました

妊娠中に描き始めた絵を

出産経て描きつなぎます

ますます面白く

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縁故節2018 盆踊り大会

4年越しの、、、、山から街へ

風 五味文子

林 幸田千依

火 水川千春

山 山中カメラ

時を経て たくさんの新たな仲間 昔からの仲間

色々な人の昔〜今が 甲府盆地を見下ろすように 光って見えました

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風林火山2018

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先月描きあげたおばあちゃんの絵は おばあちゃんの家に

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かっこいいカメラさんとごみふみに 刺激を受くる ビリビリビリ

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みんな絶妙に腑抜けた面白い顔している アフター縁故節の朝

 

絵にしたい この総体を絵にしたい

それはもう 三次元の宇宙みたいな絵だと思う

 

 

甲府滞在後記

甲府での展示「Flowing out」を終えて家に戻ってきました!

企画してくれた歩帆舎の五味文子ちゃん 堀切春水ちゃんありがとう お疲れ様でした

滞在したのは3週間くらいだったけれど えらく長くいたような 後半はあっという間なような 時間感覚おかしい滞在だった

去年くらいから「滞在制作」という絵の描き方があまりなくなり 家にこもって描くことが増えていたから 久しぶりに 一人で旅に出る感覚 懐かしさとドキドキ

とはいえ 一年に一度は普通に遊びに来る甲府

絵を描く暮らしで 何を見るのかな

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銀座通りは 歩帆舎企画! 実際見るとかなり良い 藍染ののれん

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10月27日!あいの縁故節盆踊り大会やりますよ〜〜〜〜!看板嬉しい

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今回も五味醤油で何度もご飯を頂いた この有り難みは毎度新鮮。。

と ナチュラルに始まった暮らしでしたが 今振り返って感覚を確かめると

懐かしいと新しいと 昔と今と 発見と発掘と 新しい自分と古い自分と

全部が容赦なく分別なく入り乱れていた

海に入って ぬるいところと冷たいところに同時に触れた時のような 言葉にして分けることのできない 滞在だった

前半は ほとんど言葉を話していなく 頭が春みたいにボ〜ッとしていた

覚醒というより眠る前みたいな その理由は あとあと気がつくけれど

赤ちゃんや子供 お母さん達(ごみふみ、春水ちゃん、みずちゃん)と毎日時間を過ごしていたからだ

なんか脳みその使う部分違うないつもと。。と思っていたら 言葉のない(少ない)人たちといたからだったんだ

そんな中絵を描く という経験は初めてで 新たな刺激

言葉で 絵の具に触ってはダメ!というのではなく

子供からしたら未知の 真剣オーラを畳一畳分くらい出して 背中で語る みたいな 父親っぽい意識で絵を描くことを覚えた

はるほは 一緒に絵を描くことで 私が絵を描くことを少し分かってくれたような気がした ちょっかいは出してくるけど それは私のことが好きだからで嬉しい

ちゆきは言葉が完全に通じるので 私の中では普段とあまり変わらずだった

すごい

りょうちゃんは 意外にも絵の具にはほとんど触らず たまにニコニコしながら私の脇に抱きついてくるのを ギュ〜っとすると 満足そうに帰っていく その儀式

よもぎはまだ私を認識しておらず ものをひたすら舐めるので 危ないものは遠ざけておく でも動きがまだ遅いので こちらがオーラで気を配っておればセーフ

という具合に 一緒の空間にいる人たちと 言葉や説明なしで日々過ごせたことは

よく考えたら楽かもしれない

絵を描くときに 言葉で考えているというよりは 目で決めている という状態で

それを言葉で説明するのは 翻訳みたいな感じになっちゃう

そういうことなしに公開制作?なのか 毎日 相変わらず人のおにぎりを頂きながら絵を描けたのは楽しかった

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ごみふみと よもぎちゃんと まずは掃除から!ってこの感じが

5年前の御岳の山での合宿のようでジーンとする

 

 

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今回、東京で描いたおーきな作品を 五味醤油の素敵なトラックで 文子さんとよしゆきさん(五味父)がわざわざ家まで取りに来てくれました

その作品を組み立ててくれている スーパー好印象 まりえちゃん(大工さん)

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工務店のような顔の広さと人柄の良さで 人と人を出会わせてくれる 仁くん

今回 初めて 仁夫妻とサシで若奴で呑んで話せたのは 新しい経験で

嬉しかった

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畳一畳分ほどのコンパクトアトリエキッドで 制作場所が出来上がり

今見るとよもぎちゃんの顔がまだぼんやりしている この後3週間で人間度が増す

赤ちゃんの成長おそるべし 赤ちゃんを見ていると 私たち人間は

その体と心の成長度合いによって 今やるべきこと 味わうべき感覚 鍛えるべき筋肉などが決まっており そのことを実は知っている というワナワナする感動がある

私にだって 今味わうべきものがあり それを目を見開いて全力でやらなくてはいけないんだ みたいな

 

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絵の始まり 2%

ごみふみのおばあちゃん 初子さんに捧げる絵

私は大学を出たばかりの頃 なんで絵を描くんだろう?と考えたときに

イマイチよくわからなかったので 誰かのために絵を描く ということをやってみたら そのエネルギーの本質がわかるんじゃないかと思って

10人くらいに絵をあげたことがある

その時の 一人一人との間に起こった 絵を挟んでの体験 瞬間は

大きな絵を描くときに 今も 大事の素になっています

8月に個展をして 空っぽだった私は 今こそチャンス と 初子さんへの絵を描くことにしました

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子供は群がる

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五味家の焼肉パーティ! 全力で開いている ホスピタリティの大放出

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甲府の銭湯は温泉! これは今回初めて気づいて そっから毎日温泉に通うのが楽しみだった 地元のおばちゃんたちのコミュニティ感 そこにそっと混ざる

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いつも夕方 山が見たくて仕方ない チラチラ見えるんだけど もっと全部見たい

 

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寺崎コーヒーさんの新しい路地裏のお店が良かった 路上でだらだらするの

銭湯でだらだらするのに似ている 少し裸の気持ち

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特等席

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テレビ取材された

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この写真の春水ちゃんイケてる

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描いているフリ

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絵は少しづつ変わる だんだん日が暮れるように 筆を置くたびに ささやかな思考が色と形に置き換わる

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竹の湯の向かいである夕方いきなりの火事

熱風が肌にくっついて 目が離せなかった 滞在中頃の出来事で

この時 自分が今 どこにいて 何をしに来ているのか のほほんとした頭に衝撃が走る

おじさんと犬が無事で良かった

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制作中 不意にいろんな人が遊びに来てくれるようになって来た

初子おばあちゃんも ご飯持って来てくれた

番台に座って「私、こいうとこ好き」と言っているのが可愛らしかった

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東京から不意に はがっちが来てくれた この日 甲府にはミッキーも来ていた

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コーヒーブレイクを提供してくださる歩帆舎の堀切春水さん

 

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風林火山 て文字見るとつい写真撮ってしまう 私は林

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NAP というお洒落素敵なBAR & ゲストハウスに、、、、

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思いがけず雅子さん(五味母)と二人で呑むことになるとは!

とても印象に残る夜 大切な夜

滞在の肝になる こういうことが不意に起こるから 一人で滞在制作するのは楽しい

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ひさつねさん遊びに来る

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キマってる

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これすごく可愛い

この後 いくちゃん 置き去りにされたと思い泣く

 

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変な写真

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みずちゃんの作品を 雑で不器用な性格の 私とごみふみで やっとこ貼り終わり 涙ながらに喜んだ

翌日全部テープ剥がれてて紙落ちてた やり直し

 

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カメラさんが甲府に来た!4年ぶりの甲府での再会 こっそりこみ上げる

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カメラさんが 皆と再会するシーンを見るのが嬉しかった こみ上げる

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甲府の街を一望した時の 視点の転換がとても好き

山からみる街 街に普段いる自分を思うし

街から見上げる山 あちらから見る目線もある と勇気を得るから

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玄くんとゆにちゃんのスタジオは 本当にすごい ここでミュージシャン達が

10月の縁故節のリハーサルをした

夢の実現

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一生忘れない

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リハーサルが終わる頃 街の灯 ちらほらと 私はこの場面を一生懸命 見た

見て 感覚もろとも覚えておこうと思った

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夜 久しぶりにおばあちゃんの家で夜ご飯 コロッケを初めて揚げたという

すごく美味しい 懐かしさと 新しさ 新しいコロッケ

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絵に描いている景色の実物は おばあちゃんの家の庭にある

描いているものと 現実とのギャップによく驚く

小石の一つ一つ 音や匂いも覚えておきたい

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なんだかんだ 展示の準備でバタバタバタ〜〜〜〜!

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みずちゃんも無事に到着 泉さんと再会

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短い設置時間だったけど 集中して頑張ったみずちゃん

二人きりで展示をするのは初めて 懐かしいのに 馴染みなのに 新しい

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夕方 武彦おじさんの家でバーベキュー

なななんと 5年ぶり? 火(水川)と山(カメラ)が再会

なぜかすごくホッとする

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どうしたって 御岳の山ごもりを思い出す

時間が経っていると知っているのに 時間が戻ったような感覚

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ちゆきに椅子を差し出す武彦さん それを撮影するカメラさん

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マシュマロを焼いてあげる優しいカメラさん ちゆきも嬉しそう

 

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展示初日!

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脱衣所から浴室に入ると ひんやりしたタイルの感じと陽の光

絵を見る と言っても その見ているものと同時に 五感を全て使っている

五感で覚えておくものだ

今後 ひんやりしたタイルの上歩くと絵を思い出す みたいなことも起こるかもしれない

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美しすぎる番台さん

 

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愛しのはるほ君

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おばあちゃんに 完成した絵を見せることができて

ラブレターを渡すような気持ち

 

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わー 上條さん 犬を連れて登場

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若尾さんも忙しい中見に来てくれた

ほんと 太陽のような人

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展示を終えて ちゆきがわーんと泣いて寂しそう みずちゃんも涙ぐみありがとう、、と言って別れたのだが

その後 台風で電車止まって結局甲府に泊まったみずちゃん

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男湯は 今村文さんの作品 午後の陽の効果がすごい

光は印象を変えるなあ 本当に 心を左右するよ

女湯の私たちとの 温度や熱や質の違いが面白い アーティストトークがかなり興味深かった

 

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台風やらなんやらあったけど いろんな偶然が重なり帰れることになった

みずちゃん

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三日間の展示は ホワァ〜〜〜〜〜 と過ぎ

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黄昏の気持ちが心満たす 絵を描いているときは わからない

寂しさ 今日が終わる予感 今がこぼれ落ちていく思慕

私は夕暮れが大好きだけど それは 過ぎ去る今を一番意識することができるから

でもそれはいつも寂しさとともにある

肯定的な寂しさ

でも 寂しいもんは寂しい できなかったことは沢山ある

しょうがないから よく覚えておいて 絵にする

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5年ぶりの風林火山集合写真 変わってない いや 変わってる!!

人間二人増えてる 信じられない 改めて

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この写真のみんなの顔が好き

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5年前 思い出ぽろぽろ

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これも好き 家族

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水本監督が 気配を消してずっと風林火山を撮影している

実は3年くらい前から

撮られていることを忘れて 変なことを喋っているであろう自分が怖い

でもこの写真はホームビデオとってる人みたい

 

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番台落ち着く〜〜 つい団子みたいにより集まっちゃう

 

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できました

午後の陽射しを 描くことができた 光と影の発見

揺れる小さなアケビ これまでの実り 紫の服 砂利のさざめき テーブルの陰影 コーヒーカップの日常 暗がり おばあちゃんは何に微笑んでいるの?

 

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ドッカーン!打ち上げだ〜 若奴 甲府で変わらないで欲しいものナンバーワン

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よしゆきさんの運転で 私と作品は帰りました

 

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山が美しい

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五味醤油トラック イン 談合坂

 

 

 

滞在や制作をすると  言葉にできないけど 頭に浮かぶイメージがある

個々の経験と瞬間を繋げる 大きな一個の思想?みたいなイメージ

だからそれを偉そうに発表するとかではなく それは 私がこれからも生きてくための 言葉ではない標識みたいなもの

いくら頭にそのイメージがあって 大切なことが感覚的には分かっていても

自分の心身さえ うまく扱えないことは多々

でもよもぎちゃんを見て 初子おばあちゃんを見て その間の年齢の様々な人達と関わっていると イメージは輝き出す

思い切って そのイメージを描いて見たんだけど

なんやこれ 葡萄じゃん!!

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こんなんじゃない。。こんなんじゃないんです。。。。

でもこんな風な大切なことが まだまだ図に表すことなど出来ず 私の中にくすぶっています

これからも

 

10月27日は縁故節盆踊り大会です

今はそれに向けて まだ甲府のことで頭がいっぱい

 

「より道の灯」個展終了ありがとうございました

代官山 LOKO GALLERY での個展 「より道の灯」が無事終了しました〜

ご来場くださった方々に感謝嵐

 

私はいつもとにかく喋りすぎる なぜかと言うに 喋りながら今まさに考えているからだ 頭の中にある 記憶や感覚のストックを 人に話しかけることで体系化し自分自身が理解する そう言う方法をずっと ずっっと 無意識的に

人に語りかけたい時のエネルギーを利用して 自分自身がものを考えている

それゆえ 言葉が増えすぎたり 相手を置き去りにしたり

傷つけてしまったり 勘違い なども色々ある

ギャラリーの田中くんに借りた いがらしみきおの漫画を読んだせいもある

「言葉」 を自分がどう扱っているか それは自分にどう言う意味があるか

絵のまえで人に語り掛けながら だんだん(それこそまた言葉で) まとめていった日々だった

言葉を使いすぎるくせに(ゆえに) 言葉をそんなに大事にしていない

なのに 言葉で伝わると思っちゃっているときもある そんでそれは、だいたい失敗

 

 

本当に嬉しかった今回のいくつかの瞬間は 言葉はさほどに重要ではなかった

更には 絵のまえにおいては 私自身の存在もそんなに重要ではなかった

それを 絵を見に来てくれた人の姿から理解した

それが一番 この度の 良き驚きと納得

そして更に

気がついてよかったことは 「そういえば絵を描いているときは言葉で考えていない!」 と言うこと

当たり前と言えばそうだけど 改めて考えてみると 不思議な状態だ

脳みその 全く違うところで考えて 決めている

その時の経験や感覚が 言葉を扱う普段の生活や行動の根っこにあること

だから 本当はもう 正しいとか 間違いとか そう言うのはなく

知っている

人によって 愛とか ピースとか 真理とか 真実とか 神様とか 大切なものとか 核とか パワーとか 芸術とか 色々な呼び名があって 実はそのどれもストライクにビッタリな言葉は未だない 言葉は方向性を帯びているから

だから最も口に出したくなく

でも どうにかして表したい

絵を描いているときも 人と話すときに言葉を選ぶときも

「こうではない」「もっとこうかな?」と丁寧に考えることができるとき

それは「こうである」と言うことを知っているということだ

表せなくてもわかっているからだ

それでも 絵を描くのは遅く 言葉は宙を舞い がっくり来たり 浮ついたりするけれど

知っている あるいは 持っている それぞれが それぞれに

と何故か心底思っているから 絵を描いて表そうという試みができるんだ

今も書き連ねようとするとたくさんの言葉が出そうだけれど

慌てなくてよくて 私はとにかく今回 場面で記憶した

画で覚えておく そこに含まれている 見える限りのものぜーんぶ

 

個展最終日 台風の午後 雨風の中ギャラリーになぜか現れた数人の びしょ濡れでやって来た 人間の顔 その時の情景を ずっと覚えていると思う そこに全部 現れていたから!

それでもありがとうございましたって 言わずにはいられない ありがとうございます!!!!

写真を撮り損ねた人が沢山いる でも覚えています!

撮れた写真 その記録

 

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手前のカフェ 奥のギャラリー この場所 の素晴らしさよのう

来てくれた知り合いの大半が ギャラリーの建物自体を褒めてった

私もすごくいいと思う ここは遠藤さん(オーナー)の家もしくは脳内だから

 

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オープニングパーティでは 声が才能そのもの 五味文子ちゃんが歌いました

サポートギターはギャラリーの田中くんです こんなに仲良くなれるとは思わなかった 嬉しいな

 

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もうちょっと 居るだけで並大抵じゃないエネルギー発してる

ひさつねあゆみちゃん 定期的にビールを飲んで近況を話す稀有な友達

全然違うのに リスペクトがすごいある あと 笑わさせられる

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甲府からトッソ 何気に私の展覧会をよく見てくれている

今回初めて その辺のことを二人で話した 心が震えた スウェーデンに行っちゃった

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八雄くんと吉永ジェンダー 古い仲間だけど 絵を改めて見てもらうとき

やはりなんてーの 緊張感ある だってキチンとみるから

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「夢の朝食」 人に焼いてもらうトースト最高

カフェでは本当に 豊かな体験が沢山あり ありがたいねえ

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山中カメラさん! もうとにかくカメラさんに絵を見てもらいたくて

やっと見てもらえた と 本当に嬉しく 沢山隠し撮りした

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水川千春ちゃん みずちゃん これもまた 個人的には嬉しい瞬間

言葉には う〜ん 表さないっ とにかくよかった!

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甲府から 五味家 山本家 本当に親戚より親戚くさい ありがとう

この集合写真の時 五味父は散歩でどっか行っちゃった そういうところもgood

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五味さんお誕生日おめでとう

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珈琲小学校の 吉田先生と しずかちゃん 二人に本当にお世話になった

カフェがあって本当に良かった

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最終日の台風の日

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最後はカフェにたくさんの灯がともる それぞれの より道 その灯

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月を描いた 月に惹かれる

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搬出して 真っ白な壁 意外とこういう場面こそ一生覚えていたりする

 

私の夏は 終わったと言っても良い 。

 

 

 

 

 

渋谷暮らしメモ

6月から渋谷と代官山の間にあるLOKO GALLERYというところで個展をする
昨年末くらいからおずおずと制作を始めていたのだけれど 暮らしがもう完全っに閉じていて

というのも 家(暮らし)と制作場所が同じところにあるもんだから
やること 見るもの 毎日同じ それが半年も続けば インプットとアウトプットのバランス崩れ

やはり視野は狭くなる 自分の頭の中のひらめきは大切にしつつも やっぱり自分は
外と内の境界面に皮膚くらいの薄さでかろうじて存在しているんだから
両方の刺激や経験がないと もろくなる

そういう実感はあるものの 引きこもれば引きこもるほど出ることは億劫になるし腰は重くなる
暮らし 自体はそんなに壮大な冒険でなくても良いんだけれど
絵を描こう と 良い絵を描きたい という感覚の中には それだけではどうしても至れない自分の不甲斐なさが付いて回る 自分を自分で操縦していくことが付いて回る

だから外に飛び出した! ポーン!!!!

LOKO GALLERYには素敵かつ住み良さそうなレジデンススペースがある
気候も穏やかになってきた3月頭 約一週間 家出をして渋谷に住んでみた

その 自分にとっては壮大で 発見だらけで 大興奮の旅
人から見れば小さすぎる旅
小学生が一日中公園の中で想像と限られた遊具の中 真面目に行う毎日の遊びみたいな旅

その後記メモ
主に写真

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渋谷は20代の頃から今まで 一番馴染みのある都会だと思う

買い物やなんやも よく渋谷に来ているし 予備校生の頃は 池袋まで朝向かう途中 あー今日はサボりたい と不意に思っては早朝の渋谷のゴミゴミしたところでぼーっとしていた記憶もある

メインストリートは年々同じような店になり 昔ドキドキしながら通った裏道もチェーン店多し

そんな最近の印象にもかかわらず この日は違った

ギャラリーに夕方到着し 挨拶やら 展示やらみて 部屋に落ち着いた後

夜 渋谷方面に繰り出す私は 台湾とか中国とか アジアに旅行にきた最初の夜みたいなひそやかなドキドキ感

土曜の夜で 歩く人皆 浮かれているような感じがして でも多分私が浮かれているんだろうけれど この日は 一人でビールを飲める店に入るというミッションを自分に課して 入れそうな店を探すことにした

よく通る道でも 目的が違うだけで 見つけるものも見えかたも変わる

この夜は 観光客のあの感じ 地に足がついてなく 生活 から切り離された時間の中を泳ぐような

ここはただの渋谷だのに

旅なので事前に渋谷の様々なスポットや店を自分なりにリサーチして来た

それらを巡るのも今回のミッション

最終目的(絵や制作にとって何かを得る)に向かって一直線に行かず

なるべく頭を空っぽにして寄り道に集中すること

色んな寄り道の仕方 ものとの出会いかたを工夫して街を歩く

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渋谷にはなかなか展望スポットがない 後々気付いたのは 渋谷は谷底だから

唯一普通にみれるスポットはヒカリエの11階

観光客の気持ちでスクランブル交差点を 漫然とみる

 

 

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人間関係 というカフェバー ここは老舗だった でも今まで気付いてなかった!

新宿のベルクみたいな場所 ビールミッション達成!

 

 

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散歩散歩 渋谷駅はずっと大工事中 基本つまらない 薄暗い路地とか 消えてく

でも 工事中ならではの変な景色もある 歩道橋がちょん切れていて 迷路っぽいとか

 

1日目は夜散歩 就寝

 

2日目 最高いい天気 春

朝から繰り出す

立ち食いそばで朝ごはん食べる 朝の渋谷はゴミとかいっぱい落ちてて汚い

開店前の店におじさんの行列 なんだ たまに見るけど

ホテル街から出てくる若者 渋谷には若い人が似合う 街と溶けてる

朝早くてまだ店空いてない どうしよっかなあ と 思い出し

大学生の頃割とよく来ていた WINS渋谷に行く

 

 

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1レース目ちょうど始まるので 直感集中して 11番の馬に目がいく 買う

 

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こいこい

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来たあ!  でも私はここですごく悔やんでいる実際

11番の馬を信じて買えばいいものを 一番人気の15番に浮気して3連単をつまみ食いしているおかげで負けている

11番の馬を信じていれば当たっていたのに〜〜〜〜〜!!!!

こういう自分の中の弱さや揺れはギャンブルでは一生後悔する この時も30分くらいくよくよした

小さすぎる冒険が始まった感

WINS渋谷周辺も小ぎれいになっていて 少し物足りない

でもまあ 1500円くらいは儲かったので 渋谷に買い物へ

昼の渋谷はつまらなかった 買うべきものを買い物したら 飽きてしまった

そこで ギャラリーの田中くんに教えてもらったいくつかのご飯屋さんに向かうことに それは代官山の方

意外と知らないのは代官山 渋谷から歩いて行くと丘に上がる 谷へ沈む

起伏多い 高い 低い の繰り返し その度に景色変わる

ここで非常に色んな発見あり でももう割愛

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代官山はすごかった 綺麗な人しかいなかった 渋谷から来た私は その雰囲気の違いに目が覚める

西郷山公園 教えてもらって初めていく ここの見晴らしがよく

初めての開放感 渋谷って随分谷底にあるんだなあ と改めて気づく

丘の上は気持ちのよい風

 

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犬犬

 

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急斜面を下ると中目黒 この地理関係に初めて気づき非常に興奮

中目黒は ミヅマアートギャラリー インターンしていた頃 大学出てすぐくらいの 様々が詰まっている場所

この上に代官山が位置しているとは

それぞれの場所は知っていても 歩いてわかることの感激よ

少しの高低差で変わる景色 心

一人で何時間も歩くと 過去がたくさん出て来た

これまでの美しいものが これからの肯定の基準となって来たこと

色んな高さと場所から 自分の足で確かめに行く

この日一日で 寄り道は 様々の核心に変わる

 

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夕方に再び中目黒から代官山に戻り 夕焼けを見る

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桃の花満開

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色んな場所を歩いて 入り組んだ境目を渡る その瞬間にしか実感できない 現れない微妙な感覚がある 低いところから高いところへ

ここがうまく言葉にできない

絵に成るかもしれないけれど

 

西郷山公園で 馴染み深い夕焼けと それに照らされる街の黄昏と

見ていたら 不意に 今この瞬間 谷の底(渋谷)ではどのような夕暮れが???とハッとする

17時半 太陽がマッチの火みたいになってしまえば もう街はただ暗く成る

その前の 今の様子 見なくては!!

私は走りました

一日散歩した中で獲得した地理感覚 道が入り組んでいるこの辺りを最短時間でヒカリエの11階までいく方法

この 太陽よ まだ間に合ってくれ、 と思いながら走った時間

このあたりの景色は全て 私に関係のあるものに変わった

迷路のような工事中の渋谷駅も 谷と丘の地形も ランドマークも

 

 

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間に合った

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沈むまで 見て

まだ大きく光を放つ太陽に背を向けて 谷の底に目を向ける光が

蛍みたいに小さな一つ一つの光が 盲目だった けど 震えて光っていた

その一つ一つに 熱量があり 太陽のような大きな調和にかなわないのを

どう思ってか 背を向けている

低い方へと流れ着くものが だんだん 夜になり 勢いを増すけれど

それら全部 光と影と物質にして 絵にしたいと思った

 

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全部見た後 頭がぼんやりしていたし歩きすぎて疲れて眠かったけど

プラネタリウムがあるということで 半分寝る気持ちで行って見る

満天の星見たら なんか良かった

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半分寝ながら 近所の銭湯へ 場末感半端なかった でもお湯に浸かるの大事

家までの帰り道 昨日とは何もかも違うような気分

 

三日目 春の嵐

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色々気になって 代官山の蔦屋に行き 本を読む

改めて このあたりの土地のこと 実感と感覚と すり合わせる

 

とかく風と雨 傘がばっ て逆さまに成るのをこらえる こらえるためにもはや自分の体は濡れている

この日の散歩は前日と打って変わって 怖い 怖いビルや やばい道 風の音

思わず立ち飲み屋に滑り込む 人の温かな気配 谷底の安心感

 

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傘女

 

四日目

カメラさんに教えてもらった 名曲喫茶に行く

 

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ここは本当に名店です! 変わりゆくぺらぺらの街の中で いい意味で留まっている 相当のエネルギー量で

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スピーカーに向かって座る クラシックが爆音で

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ベートーベンの顔が!!!

 

五日目

何だかもう 街を歩くだけで懐かしい匂いを感じる

少し絵を描く 描けそう 描けるかな

旅は終盤

ずっと一人でご飯を食べていたが この日は渋谷1良い立ち飲み屋へ

遊びに来た加茂くんと行く

生ビールうまい

もう 自分の庭みたいな顔して歩く

そろそろ帰り時

 

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六日目

渋谷から 武蔵新田のプールの監視バイトに半年ぶりに出勤

色々面白い

何が懐かしく 何が日常で 何が新しいのかわからなく成る

プールの水面は相変わらず美しい 一緒に働く20代の子らも美しい

常連のお客さんからビールとチョコレートもらう 私の絵を買いたい という申し出を受ける 驚き ありがたみ

 

七日目 帰宅

 

生活やら渋谷やらご飯やらビールやら人間やら たくさんのものに出会い直して

一週間 案の定 絵にしないとどうにもできない思いや感覚だけが残る

これを絵にできるかは別として とにかくやって見る

春だし みなぎってはいる

ここから六月までは 長距離ランナーばりの生活で ゴールまで

 

移動生活でも 定住生活でも いろんん環境が変わっても変わらなくても

ある場所 感覚に自分を固定しない しないで済むようなことを心がける

バランスを取り続けることを自分のバランスにして行くのが

絵を描くために良いみたい 私には

それがよくわかって良かったなあ

さあ、やろうやろう